人が人である限り重くのしかかる罪。人生とはその業(カルマ)を浄化する過程にほかなりません。
というわけで長らくコンプできずに放置してた「Va-11 Hall-A」、ようやくコンプしました!
数周やりましたがまだコンプできないので攻略サイトを見ながらプレイ。最後に残っていた実績はやはりというかなんというかミニゲーム「モデル戦士ジュリアン」のクリアが条件の「in the name of beauty」でした。
ミニゲーム「モデル戦士ジュリアン」は横スクロールの弾幕STG。ライフ3つでスタートしボスを倒せばクリアというシンプルな構成。
かなり難しいSTGですが、その難しさの中身は①キーボード操作だから、②自機のショットが画面外まで届かない(画面端で消える)ので、敵の出現即破壊が難しい、③当たり判定がかなり大きいので、一般的な弾幕STGのようなギリギリの避け方ができないの3つといった感じ。
①についてはJoy to Keyを使うことで解☆決(横ピース)。これで明らかにプレイが楽になりました。②に関しては基本的に画面中央付近で待機して、敵が出現したら素早くその方向に移動して弾を吐かれる前に破壊、③に関しては細かく避けるのではなくなるべく大回りで避けることを意識してプレイしてみました。
弾速はそれほどでもないので正面からくる弾は問題ないんですが、横シューなので斜めからくる弾に対処しづらい。なので斜め方向から弾を撃ってくる敵は最優先で倒すように心がけました。また、画面から消え際に後ろから撃たれることはないので画面半分よりも後ろに行った敵を深追いしないようにすることで接触ミスを無くすことも重要。
ボス戦は道中に比べてそれほどでもなかったかな。ボスは一切移動しないし弾幕もパターン固定なので、当たり判定の大きさに気をつけていればなんとかなる感じ。
最初はyoutubeで紹介されてた安地を使ってクリアしようとしてましたが、普通にプレイしたほうが結果的に楽でした。うーん示唆的。
本作は犯罪渦巻く近未来都市「グリッチシティ」の一角に店を構えるバー「Va-11 Hall-A」のバーテンダー・ジルとなって、個性豊かなグリッチシティの住人たちにカクテルを提供するというもの。
カクテルの作成はリストがあるので簡単なんですが、客によっては具体的な名前を出さずに特定のカクテルを求めるケースも。そうした客の求めに応じて正解のカクテルはどれかを推理するというのが本作のひとつの楽しみとなっています。また、うまく客の求める提供するカクテルを提供するとエンディングがアンロックされるだけでなく、会話内容が変化するという楽しみも。
そして本作の大きな魅力がたくさんの登場人物。バー「Va-11 Hall-A」にはバーテンダーのジルのほか、彼女の上司にして謎多き女性デイナ、同じく謎多き従業員ギリアン。「Va-11 Hall-A」を訪れる客も、アンドロイドのアイドルや自身の生活を24時間365日配信しているストリーマー、外見年齢10代前半のセクサロイド、赤髪猫耳縦ロールお嬢様、巨乳ハッカー、瓶詰め脳みそ、未成年、犬などなど種々様々。ただ単にキャラがたくさんいるだけでなく、それぞれの人がそれぞれの生活と人生を生きているのをカウンターの向こうから垣間見ることができます。
この「バーテンダーと客」という距離感が実に心地よい。主人公であるジルは彼らにカクテルを提供し接客しますが、彼らの抱える秘密を暴いたり一緒に冒険に出たりという積極的な介入は行いません。パーティに呼ぶくらい親しい友人はいるものの、あくまで立場はバーテンダーと客。この距離感が、本作の豊富かつブラックジョーク、シリアス、下世話なシモネタまでそろった会話と相まって、「他人の人生を垣間見ている」という独特の感覚を味あわせてくれます。
ではジル自身はどうなのかというと、彼女もまた自分自身の人生と生活、そして後悔や問題を抱えながら生きています。彼女のそうした問題を、彼女自身がどうするのかを見守るのが本作のストーリーの大きな縦軸となっていると言えるでしょう。そう、プレイヤーは通常のAVGのようにジルとなってさまざまな選択肢を選んでいくというわけではありません。本作は各キャラクターのエンディングとグッドエンド、バッドエンドがあるマルチエンディング方式ですが、それを分けるのはあくまでカクテルの提供とその結果であり、ジル自身の選択にプレイヤーが関与することはありません。これが前述の「バーテンダーと客」の距離感と相まって、本作に独特の味わいを与えています。
本作は宇宙の命運をかけた一大スペクタクルが起こるような作品ではありません。しかし、1日の業務スタート時にジルが必ず口にする「一日を変え、一生を変えるカクテルを!」という言葉の通り、自分の生活と人生を抱えた市井の人々の暮らしが、そしてジル自身の生活がほんの少しだけ、しかし確実に変わる作品である本作。本作でしか味わえないゆったりした空気感を味わってみてはいかがでしょうか。