憂鬱な二週間の休暇。よく晴れたある日、千切くんから電話があった。
他愛もない話とゆるゆるとした時間が続く。
「千切くん、電話なんて急にどしたん?」
「今日、天気良かったから」
天気が良いことと電話をすることの関連性が見えない僕は何も返事をできずにいたけれど、気にする素振りも見せず千切くんは言葉を続けた。
「空の色見てたら、氷織のこと思い出した」
「じゃあ、晴れの日は毎日僕のこと思い出してるやん」
「そうだよ。責任取れよ」
「僕のせいやないし」
そんなことを言い合いながら僕と千切くんは笑っていたけど、空の色を見て僕を思い出していたなんて聞かされてひどく動揺していた。胸の高鳴りを抑えるのに必死。
だって、僕も真っ赤な夕日を見ると、千切くんを思い出していたから。
京都と鹿児島。
こんな離れたところで、同じように空を見て、同じようなことを考えていたことが可笑しくて、嬉しかった。
毎日、サッカーの練習をしなくて済むよう雨が降ることを望んでいたけれど、意外と単純な僕は彼の思考を少しでも独占できるのなら晴れも悪くないかも、なんて思った。
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お題のひおちぎ書く
初公開日: 2023年10月14日
最終更新日: 2023年10月14日
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コメント
お題:たとえ距離は遠くとも(ひおちぎ)を書く
書けるとこまで
お題「名前を呼んで」で湯ちひを書く。元々メモに残してた台詞をベースにします。
玲那
ゆう喜 真櫛の心
男から女に贈ると求婚の意味がある櫛をいきなり携えてきた見ず知らずの青年、姐さん笑顔は保ってたろうけど…
篠畑