#2
前回までのお話
社「引っ越し挨拶にきたやつがリゼだった」
リ「部屋のキーとスマホ忘れた、家入れて」
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「お、おじゃまします・・・」
「い、いらっしゃい・・・」
なんやかんやあって、社さんの部屋に入れることになったが、少し片付けがしたいとのことで5分ほど待ってから入る。
イメージ通り、カードであったりフィギィアなどが飾ってあるが、部屋全体として整理がされていた。あと気付くこととしては、普段社さんから香る匂いが部屋全体に充満していた。
「この匂い・・・」
「もしかしてクサかったか」
「あ、いえ、違くて、普段の社さんの匂いと同じ匂いだなぁって」
「あぁ、この匂いね。これは俺の仲のいいやつが俺にはこれがおすすめだって言って買ってきてくれたルームフレグランスのやつだ。多分リゼもあったことあるぞ。ほら、今、加賀美インダストリアルの社長やってる」
新進気鋭の会社として知られるとこの社長だが、兄上と仲がよく、よく三人で遊んでいるところを見たことがあった。
「それじゃあ俺は大家さんに連絡するから、リゼはその辺で楽にしてて」
そう言って、電話をかけるためにベランダにでる社さん。
とりあえず、することもないので観葉植物として置いてあるのであろうサボテンを眺めてると、ベランダから社さんがもどってくる。
「大家さんが、本当かどうかリゼ本人に確認したいって」
そう言って、スマホを渡してくる社さん。
私はスマホを受け取ってベランダにいき、電話に出る。
「もしもし、お電話変わりました、リゼ・ヘルエスタです」
『もしもしリゼちゃん。早速だけど、さっき社さんが言ってたことって本当?』
「はい、本当です。このたびは本当に申し訳ないことを・・・」
『いいのいいの、気にしないで。ただ、問題が二つあるのよ』
「問題?」
『まず最初に、若い女の子が男の部屋に無防備に入っていること。社さんのことを信頼しているとはいえ、少し心配だわ』
「あーそれなら大丈夫だと思ってます。昔、家庭教師をしていてもらっていた過去があって」
『まぁ、そうなの?それでも万が一があるかもしれないんで、少し心配だわぁ』
リビングのソファーに座る社さんをチラッて見る。
「万が一があっても大丈夫です。私、社さんのこと好きだったので」
そう、私、リゼ・ヘルエスタは社築に恋をしていた。
きっかけは些細なことだった。いつも家庭教師として教えてくれてくれる彼の誠実で真面目な姿に心惹かれ、模試で悪い点数を取ったときに慰めてくれたことが本当に嬉しくて、安心できて、彼とずっといたい、ってそう思えたことがきっかけだった。
『あらあらまぁまぁ、それなら心配ないわね』
「それで二つ目の問題というのは・・・」
『あ、そうそう二つ目の問題ね。二つ目の問題はね、私は今、家族旅行で熱海まで来てるから、今日中に入ることができないってとこね』
「えぇ!?それって結構問題なんじゃ・・・」
『そうよね・・・どうしても帰りたいのなら、ベランダにある非常壁っていうの?あれ、退去の時に支払ってもらえれば、壊してもいいから』
「それは流石に・・・」
『そうよねぇ〜・・・。近くに頼れるお友達とかっている?』
「近く・・・にはいないですけど、少し遠いところに仲のいい友人がいるんで、頼んでみます」
『そうなの?それなら安心なんだけど・・・」
「とりあえず、お忙しいところありがとうございました。旅行、楽しんでください!」
『いつでも連絡してくれていいからね』
「はい!ありがとうございました!」
そう言って、電話を切る