それなら僕は、あの塔を目指す以外にない。それ以外、僕にできることはないんだから。
僕はおそらく、あの塔の中で一度……あるいはもう何回も死んでいる。にも関わらずこうしてまたこの巨大な銃を背負い、あの塔を目指している。死んだはずの自分がなぜこうして生き返っているのかはわからない。それも、あの塔の中にいるという「神」に出逢えばわかるのだろうか。
僕は等を目指して歩いていく。それしかないという虚無感が右足を、そうしなくてはならないという罪の意識が左足を順に動かす。
僕の抱える虚無感などお構いなしに、塔は変わらずそびえ立っている。
「神の言葉」は、未だに得られていない。神は沈黙を保っているのか。あるいは、我々に神の言葉を聞く手段がないのか。
実在する神を抱えてもなお、我々マルクト教団は神の言葉を、その一部すらも得ることはできていない。
しかし、それを得るための手段は確立しつつあった。
神から直接言葉を得られないのなら、神の言葉を我々人間に伝えることができる存在がいれば良い。