それでも、聞き流せない言葉があった。
人類の保全のために行動している……? それっていったい、どういうこと?
「え……と……」
恐る恐る、女の人の顔を見上げる。虹色の瞳は、じっと私を見ている。
「聞きたいんだけど……」
「はい。私は質問を受け付けます」
「人類の保全のために行動してるって、言ってたよね……」
「はい。私は現在、人類の保全を目的として行動しています」
「じ、じゃあ、ほかの人類……ほかの人間は? ここにはあなただけしかいないの?」
「第一の質問に回答します。[[rb:遺伝子 > ジーン]]プールからの再生に成功したサンプルはあなただけです。第二の質問に回答します。私は人間ではなく人型端末、アンドロイドです。つまり――」
なんの感情も読み取れない虹色の瞳が、じっと私を見つめている。