「これで最後です」
「ん、サンキュ」
「いえ、こちらこそいつもありがとうございます」
カチャカチャと食器の擦れる音がジャーっと流れる水音に混じって聞こえてくる。特別でもなんでもないこの音が日常の中でも好きな時間と化したのは御法川先輩と暮らすようになってすぐだった。一緒に暮らす、
ふと視線を感じて食器の水滴を拭き取る手を止める。当然この部屋に居るのは私と先輩しかいないため視線の先にいるのはひとりで、ちらと隣に並ぶ彼とぱちりと目が合う。
「どうかしました?」
「いや、……変わんないなと思って」
「変わらない?」
何を言わんとしているかを汲み取れず首を傾げる。するとそれが伝わったのか御法川先輩は「えーと」と説明する言葉を探すように唸り続きを口にした。
「立花が卒業してもう三年は経つのに、横顔とか雰囲気とかあの頃のままだなって急に懐かしくなった」
卒業して三年。入学から六年。つまり私と御法川が出会ってからの年月。それだけの月日を経て変わらないなんてことはあるのだろうか。そんな人間はこの世に存在しているのだろうか。素直な疑問が頭の中で過ぎったと同時に答えは既に導かれていた。
「変わらない方が嬉しいですか?」
「え」
まさかそんなふうに問われるとは予想外だったのか先輩の瞳は丸く驚いた様子を見せる。
「変わらないでいるなんて無理だって知ってるよ」
成人
「少女は少年を演じました」
「
両手に泡をまとった先輩はまた驚いた素振りをしたけれどすぐに優しい眼差しを浮かべ愛おしいものを見つめる。彼にとっての愛おしいものであれる自分が嬉しかった。
「少女のままではいられません」
シンクの縁を掴み体を支えながらそっと踵をあげると小さく開かれた唇を塞いだ。一瞬で離したぬくもりに悪戯心が
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向き
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同棲してるmnks書いてみるよ
初公開日: 2022年05月20日
最終更新日: 2022年05月20日
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