ドクターは激怒した。目の前で暴れるレユニオンがあまりにも「あるもの」に対して気を使わないでいることに。
 アーミヤ本日の秘書は激怒した。ドクターが戦っているオペレーターごとレユニオンに突撃セクハラしたことに。
《xbig》《b》《vib:1》《font:419》「なんたる!なんたる堕落!!この私の前で!!!そのような…そのような『荒れに荒れた耳と尻尾と角』を見せつけるとはぁなぁ!!!!!!!これほどまでにレユニオンと言うのは自らの体を顧みないというのか!!!!多そうか!!いいだろう!!この私が!!!直々に!!!お前たちを!!!トリミングセクハラして差し上げよう!!さぁさぁさぁさぁさぁ!!!!!Halley!!!!Halley!!!」《/font》《/vib》《/b》《/xbig》
「何で…何で誰もドクターを拘束してないんですかぁー!!!」
 戦場に響くアーミヤの嘆きと本能から恐怖を感じるドクターの雄たけび、そしてドクターの魔の手にかかるレユニオンととばっちりオペレーター達の悲鳴とも嬌声ともとれる声が戦場を支配する。
 本日もロドスは理性無きドクターに振り回されているのであった。
▽▽▽▽
 木枯らしが吹き、朝方にかけて被る毛布がもう一枚欲しくなる時期の事。ウトウトと二度寝の睡魔の誘惑と布団で戦っていたドクターは突如として目が覚めた。
 ガバァッ!と被っていた掛布団と毛布を投げ捨て、すぐさま制服を着る。そのままきっちり洗顔と歯磨きを手早く済ませ、いつも通りの覆面を付けて自室から獲物を見つけたチーターの如く全力疾走を決める。しかし全力疾走しているにも拘らず廊下には走る音はほとんど響かない。未だ朝早い時間であるが故に他のオペレーター達を無暗に起こさない気遣いをしっかりとしているのであった。
 そうして無音の全力疾走をこなしたドクターはとある部屋の前で急制動をかけて停止する。一度だけ大きく深呼吸をし、息を整える。一拍置いた後のドクターの呼吸はいつも通りのペースに戻っている。はっきり言ってエリートオペレーターでもできない芸当をこなしているドクターである。
 ドクターが扉の前で立ち止まってきっちり60秒後、その部屋の中から眠そうな顔をした一人のオペレーターがのっそりと顔を出して出てきた。
「おはよう、と言うには少々早い時間ではあるが。よく眠れたか、ファイヤーウォッチ?」
「………ドクター、いや、まさかとは思うが、いやそのまさかだったりする、のか?」
 キラーン、と言う効果音でも出そうな勢いで(多分)目を見開くドクター。そして眠気と若干闘いながら部屋から出てきていたファイアーウォッチは数秒、思考停止した。ドクターがこうして扉の前で待ち構えるのは3回目であり、そして今までの2回と今回で共通していることがある。
「…なんで、何で本人よりもお前ドクターの方が角の生え代わりを把握しているんだ…!?」
「それはもちろん私がドクターだからに決まっているだろう!!」
「答えになっていないぞ…。」
 ファイヤーウォッチはがっくりと頭を垂らして色々と諦めた。
 種族、エラフィア鹿系。この種族はとある特徴を持っており、そしてそれは性別と体質によって時期が大きく異なってくる。
 ファイヤーウォッチは年に2回ほど角が生え変わる。本来ならば年に一度しか生え変わらないのだが、ファイヤーウォッチは戦闘時に被弾して角が欠けることが多く、結果として生え代わりが多くなっているらしい。
 そのため、一定時期にしか生え変わらないはずの角は彼女の場合不定期に生え変わる。しかしそのタイミングはまちまちであり、いきなり何の前兆も無く抜けることもあれば、子供の乳歯のようにそれなりの時間グラついてから抜けることもある。
 だからこそ、本人ですらなんとなくでしか把握できないのだ。
 だというのに、今目の前にいる変態ドクターはそのタイミングを逃すことなく現れ、そして角が取れた後の事も含めて色々と構ってくるのだ。
「ドクター、今日はいつもの殲滅作戦があるのでは?」
「既に手筈は整えて指令は出しておいた。あとは秘書アーミヤ部隊長リスカムがやってくれるから問題ない。」
「片付ける書類は──」
「昨日のうちにあらかた始末したから問題ないさぁ!」
「ええい目の前でうずうずしだすのはやめろ!」
「いいや無理だとも!何せ君の角をこれからしっかりみっちりきっちり整えてからこの手でしっっっっかりと観察して堪能するつもりなのだからな!!」
 ビシィッ、と荒ぶる神のポーズを決めるドクター。そしてすぐさまそのポーズを解除して両手をワキワキと気持ち悪い動きをさせながらファイヤーウォッチへと迫っていく。思わずジリッ、と後ろに下がるファイヤーウォッチではあるが、残念ながら後ろは自室であり逃げ場ではない。
 
「何も別に命を差し出せとか言っているわけではない…その角が正しく取れなくて困るのは他でもない君自身なのだよ、ファイヤーウォッチ…フッフッフッ…。」
「くぅっ…!事実だ…事実だが…こうも目の前で気持ち悪い動きをされながら言われると屈辱的だな!」
Just give me the head早くその頭を差し出したまえ!!!!!」
「いきなり話す言語を変えるのもやめて欲しいな!?」
 ロドスの廊下に静かな悲鳴交じりの怒号がちょこっとだけ響いた。
▽▽▽▽
 ロドス艦内、パフューマーの療養菜園の一角にある『立ち入り禁止』と書かれた謎の部屋の中。そこにドクターとファイヤーウォッチは入っていた。
 その部屋にあるのは一つのエステベットといくつものよく分からない薬品の入った瓶が収められている小さめの棚、あとは簡易的な丸椅子と言う、傍からすれば『拷問部屋か何かか?』と言われてもおかしくない部屋である。実際、この部屋は防音機構も入っているので拷問を行ってもその悲鳴が外に響き渡ることはない。無論、そのようなことをする部屋ではないのだが。
 ドクターによってこの部屋へと案内されたファイヤーウォッチは抵抗を諦め、おとなしく部屋に置かれたエステベッドの上にうつ伏せになる。ドクターはそれを確認すると非常にご機嫌な様子になって、棚の中に収められたよく分からない薬品を自分の手に少量塗り始めた。
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モフモフしたいドクターtake7
初公開日: 2020年10月31日
最終更新日: 2020年10月31日
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コメント
理性無きドクターによるセクハラ…セクハラ(?)を書きます。どのくらい書くか分からんし、何だったら周回もしてるから止まる可能性の方がでかい