22:30~24:00過ぎぐらいかな、に終わらせる予定です。
気が向いた方はリツイートとかアドレスツイートお願いします。
コメント、ハートは大歓迎です。言葉が浮かばない人は「キャー」とかかいてやってください、というのがいつものノリ。
お付き合いしてくださる方はぜひ一緒にチャットで寮長のお誕生日をお祝いしましょう~。
◆
22:30~ぐらいから開始します。
まだあけておくだけー。
かみかわかさないとかぜひくぅ
おなかすいた
あ。はーとだ。ハート見かけたぞ今。
貼りついてないと見逃すんだよね。
心底お腹すいた。
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いつもは購買で手配するのだが、それは面倒だからだ。
なので、街に出たついでに、と思ったのだが、スーパーで唸る事になった。あまりにも予想外の状況で。
しかももう、二店舗目なのだ。
そしてたどり着いた二店舗目の果物の棚の前で、トレイは納得した。
(シーズンじゃないのか……)
薔薇の国とは季節が違うという事だ。
苺については『寮の』つまり『学内の』行事で必要なので、購買で手に入っている。年がら年中何らかの果実が手に入るのは、ハーツラビュルの伝統行事であるお茶会に備えているというのもあるのだろう。
しかし、年間を通して買っていればその金額差にも驚く。……し、
(正直、最近購買で買った苺の味が落ちると思ったが……)
つまり『時期ではない』ので、近場では手に入らず、値上がりするという事なのだ。
そして、そうやって手に入れたものは勿論、味としては落ちる……。
一店舗目には置いてもいなかった。
二店舗目ではこの通りの高額。これなら購買と変わらない。
とりあえず、食べてみないと味はわからない。
買って帰って、購買のものとどちらが『上』なのか比べなくては。
かごに入れて会計をして、店を出た。
学校の近くなのでそこまででもないが、やはり視線は感じる。ナイトレイブンカレッジの生徒、だから。
制服が価値を付ける。
それでいい。
自分の国が特別好きだとか、この街が嫌いだとか、そういう感傷はない。
トレイにとってはこの制服を着ていることがすべて。
リドルの傍に居るために必要な服。
どうしても手に入れたくて、ここまで来たのだ。
……生まれた町は嫌いではない。
けれどあの町にいたままでは、リドルと一緒には居られない。未来永劫、その機会が回ってこない。
抜け出す手段は一つだけ。他にもあるかもしれないが、今のトレイに見えているのは一本の道だけだ。
同じ学園内……親元から引き離したこの場で、リドルにとって都合がよく、放したくない存在になる事。
やっと引き離せた。二人だけの時間もたくさん取れるようになった。
リドルが望むことを出来ている。ケーキを作るのもそのためだ。
ここからどうやって舵を切るかは完璧に考えているわけではない。
けれど、二度と『失敗』は出来ない。
リドルと引き離されたその日に、リドルと『ずっと一緒に居たい』と思っていることを自覚した。
その日から何年もかかって、この立場を手に入れた。
もう二度と手放したくない。
その為に……リドルに好かれなくてはならない。
苺一つでも妥協して、その結果捨てられるのが嫌なだけなのだ。
◆
サイエンス部、実験室で本日の活動……
ルークは首を傾げて、うーん。と唸った。
「それは全然かまわないのだけれど、寧ろ何故許可を?」
「いや、一応聞いておこうかとな。部活動として割くには結構な時間を使うだろうし」
「結構な時間を使うのかい?」
「一応、出来る限り長く作り続けるつもりだから……」
「苺を?」
「ああ」
「またそれは何のためにだい?」
「お茶会の為にケーキを焼くんだが、六月ぐらいから秋までは苺が手に入りにくくてな。購買で買うと高いし、味も少し落ちる。こないだ町のスーパーに行ってみたけど、値段は変わらないが購買よりイマイチだった」
食べれなくは無かったが、アレンジして、手を入れてどうにかして出す、という感じだった。
あれだと手間がかかりすぎる。
「苺以外のケーキじゃ駄目ということだね」
「リドルが苺が好きだからな……」
「ああ! 薔薇の君の為なんだね! それは美しい!」
ルークのいつもの踊りだしそうな口調を聞いて、ちょっと苦笑する。
「リドルにケーキを焼くのが役目みたいなところがあるからな。俺はおおざっぱだし、他所の副寮長よりきちんとはしていないし、ハーツラビュルが回っているのはリドルのおかげという所が大きいからな」
「そうかい?」
「働き者なんだよ、うちの寮長は。国を治める女王様だからな」
「ヴィルもそうだよ」
「ルークは勤めは果たしているんだろ」
「どうかな、ヴィルが判断することだからね」
「外されていないという事はそういう事だろ」
「ふふ、キミにそのまま返そうじゃないか」
「誉め言葉だよな?」
「そのつもりだよ」
「リドルにケーキを焼くため、という事に関しては、まぁ、ちゃんと『仕事』をしてるということになるか、確かに」
「トレビアンだよ。十分な献身だ」
「いや、ただの伝統行事を守っているだけで、それはそういうんじゃない。買うと高いからな」
「うんうん、まぁ、何でもいいよ、美しいからね」
トレイの言葉を、ルークはあまり取り合わない反応だ。
これは聞いていないからまた言われる、という展開だろう。ルークのそういう所には慣れたけれど。
というわけで、これで苺の問題は解決だ。
リドルの為に苺を作る手間が一つ増えるぐらい、なんてことはない。
手放さないため。そのためになら。
◆
トレイがタルトを作るときは、大概ホールで作る。
まぁ手間を考えたら当然なのだけれど。
けれど今日は何故か、わざわざ二種類のケーキを焼いてきた。
苺の乗ったミニタルトと、切り分ける用のフルーツタルト。そちらは苺は殆ど乗っていない。
あまり苺が手に入らなくてとトレイは言い、苺のミニサイズのタルトはリドルの専用だった。
リドルが苺のタルトが好きだから、寮長の特別扱いは当然のこと。
寮生はそう思って気にしなかったようだが、リドルは少し引っかかる。
勿論タルトは美味しかったし、トレイの所業がまずかったというわけではないのだけれど、なんとなく小さな違和感。
しかしその場で問い詰めてもしらばっくれるだけだろう。
トレイは『嘘を吐くわけではない』のだけれど『全て言うわけでもない』所がある。
それを咎めようとは思わないが、気にしないわけではない。
リドルが胸にそれをひっかけたままで数日が過ぎ、部活動をして寮に戻ると、良い匂いがする。
もうおやつの時間は終わっている。トレイには昨日クッキーをもらっているし、明日の分だろうか、と思うとそわそわしてしまった。
普段なら覗くにしても着替えてからキッチンを覗くのだが、誘惑に勝てずに見てしまう。
やはりトレイが居た。
「トレイ」
「リドル……どうしたんだ?」
「良い匂いがしたからつい、ね」
運動着で覗きに来るなという話かと思って顔色をうかがうが、トレイはそれを気にした様子はない。
「ああ、そろそろ夕飯時だから」
「そういうんじゃないんだけど」
空腹だけどだからではなくて、良い匂いがしたから見てしまっただけなのだ。
あまり近寄らないように覗いたのだけれど、調理台の上が珍しく雑然としていたので視線を運ばせてしまう。
苺が転がっていた。
……粒が不ぞろいだ。
不思議に思って見ていると、トレイがリドルの視線に気づいて、ああ、と言って苦笑した。
「苺を作ってみたんだがな。なかなか上手くいかない」
「作ってみた!?」
予想外の発言に、流石にぎょっとしてしまう。
「買うと高くつくから育ててみようかと思って始めたんだが、