「――それなら空は、どこまで空なんだろう」
瞳に青を写し、そう問う子供。
頭の良い奴だと知ってはいても、時折こうして大人さえ考えないような台詞を吐くことに驚いてしまう。おれの心を口元の笑みだけで隠してしまえるのはいつまでだろう。楽しみでもあり、恐ろしくもある。
見上げるその目で、一体何を探している?
重力に縛られ、空に囲われていることに、何を思っているんだ。終末のような世界を目にして、それでも生きて、もう一度本当の終末をと臨む儚い命のこの男の目に、空は本当に青く映っているのか。それともお前は本当は、この大いなる囲いのその先に、手を伸ばしたいのだろうか。
そんな夢を、本当は、心の底に宿しているのなら――
「そりゃァ、この世界の終わりじゃねェのか」
――出させやしない、空の果てなど。
それを見る時、お前はおれと共にいるのだから。
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