作品書き終わってチャットタイムです。
21時に開け、22時までに終わらせる予定です。
今週はもくりも同時にやっています。話はしないけど呻きぐらいはあげるんでは。笑
ツイッター知ってる方はどうぞもくりで話しかけてくださってオッケーです。途中で切ったらごめんね。
気が向いた方はリツイートとかアドレスツイートお願いします。
コメント、ハートは大歓迎です。言葉が浮かばない人は「キャー」とかかいてやってください、というのがいつものノリ。(書き終わり次第の反応になります。1時間待てる方は応援してやってください。また、終わった後はダラダラチャット会となります。)
本日のテーマ「水場(プール、海など)」「眼鏡」「初めての…」
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こんばんは。
見てる人いますかー。
ハートくれくれ! せんきゅ
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「わ、馬鹿!」
聞き覚えのある声がした、と思った瞬間には、突風に眼鏡が吹き飛ばされていた。当然髪もぐちゃぐちゃだが、それだけで済んだのはトレイがそれなりに遠い場所に居たかららしい。
周囲の学生から悲鳴が上がっているので、トレイは苦笑する。
「クローバー先輩、大丈夫ですか!?」
走ってきたのはデュースらしい。視界はおぼろげだが、流石にわかる。
「大丈夫だが、今度は何があったんだ?」
「エースと……ちょっと……」
と口ごもったデュースの後ろで、お前が悪いと言いあっているエースと、肩におそらくグリムが乗っている。つまり、喧嘩していた二人をどうにか止めようとした結果、逆にこうなった。ということだろう。
「うわ。トレイ先輩眼鏡無しなのレア」
「眼鏡、別人みたいなんだゾ」
喧嘩していただろうに、肩に乗っているとは仲がいいことだ。
「別にずっとこうだったわけじゃない。眼鏡が吹っ飛ばされたんだ」
「なるほど、デュースに」
「僕のせいか!?」
腕を組んで頷くエースに、怒るデュース、の後ろから近付いてきたのは監督生だろう。
「そんなことより謝ったほうが良いと思うけど」
一年生三人の『あ。』の合唱と、やべーと走っていくエースを何となく見送った後、トレイは周りを見渡す。
こんなところでどっちに吹っ飛ばしたかわからない眼鏡なんて、見付けられそうにないな。と思ったら、あのぅ。と、監督生は言いにくそうな声を出した。
「本当にすみません……デュースは止めようとしただけなんですけど」
「だろうな」
眉をひそめると、あの……とさらに歯切れの悪い声が続く。珍しいことだ、と思ったら、
「見てたんですが、眼鏡、プールに落ちました」
「え。ああー……そうか、それは……困ったな」
「ですよね……」
ううーむ、と唸る監督生に、トレイは苦笑する。
「いや、今から寮に戻るのがっていうだけだから。戻れば替えもあるし、気にするようなことじゃないぞ。そもそもお前のせいじゃないだろ?」
「一応『監督生』ですからね……」
自分を指さす仕草をしたらしい。改めて、責任の重い名前だと思う。
「まぁ、あの二人には弁償してもらうことにするさ」
「バイトでもして貰いましょう」
すみません、じゃあ手を貸しますね、と手を出してくれたので、その手に捕まった、そのすぐ後に。
「何かあったのかい?」
声がかけられた。
聞き間違えるわけはない。声の方を向くと、赤くて小さな塊、が近づいてくる。リドルだ。
監督生が説明するのを聞いて、ああ。と彼は笑った。
「それぐらい、魔法で取るのは簡単だよ。ついておいで」
「あ、はい」
監督生が後をついていくのを、ゆっくりと追う。
追って歩き始めたところで、あ。と監督生が振り返った。
「トレイ先輩、大丈夫ですか?」
「ん? ああ、リドルは目立つから」
手を引かなくても? という事らしい。実際、鮮やかな赤は目につきやすくて。
けれど、リドルの方は、そうだったね。と言いながら近づいてきて、トレイの手をとった。
「ボクが手を引いてあげよう、キミはボクの副寮長だからね」
「……お気遣いいたみいります……」
やきもちか、と思いながら、噛みしめる。
プールサイドまで行き、リドルが魔法で水を除けて眼鏡を取り出すのを、監督生は感心して声を上げていた。
「はい、どうぞ」
そしてリドルの手から綺麗に『水を取り除かれた』眼鏡を渡される。
相変わらずの腕。
「ああ。ありがとうな」
元の場所にそれを戻すと、はっきりと目の前のリドルの表情が見えた。
ちょっと怒ったような顔なので『ん?』と思っていたら、無言でネクタイを直されて、ちょっとかがめ、と手で示される。
髪まで直されながら、トレイは笑いをこらえた。
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(トレイだ)
授業が終わったらしい。
階段を下りてくるトレイと、廊下で鉢合わせる……正しくは、廊下を歩いていたリドルは、トレイが階段を下りてくるのを見て、歩くスピードを緩めてちょうど鉢合わせるように速度を調整した。
「今終わったのか?」
「ああ。キミも?」
肯定する眼鏡の向こうの瞳を見ながら、胸が高鳴るのを感じる。
しっかり視点を合わせて微笑まれるとやはり、嬉しい。慣れないというよりも『ずっと嬉しい』のだ。
このまま寮に帰るまで、一緒に、という流れになった。
そういえばつい先日、この廊下を手を繋いで歩いた。まぁあれは、緊急事態、というやつだったからしかたない。
眼鏡のないトレイとは視点が合わなくて、と言いたいところなのだけれど、ずっと目が合っていたので『見えていない』ことに気づかなかった。
眼鏡がなくて不自由をしているという大前提だったのに、トレイが不自由だと気付かなくて、監督生に危うく彼の手を引かせるところだったのだ。
普通に見つめ返されたし、普通についてくるから。
一声かけてくれれば良いのに、何も言わないから。
気づかなかったのがちょっと腹立たしくて、しばらく拗ねてしまった。
(そういえば)
トレイはどの程度見えているのだろう。
眼鏡をあきらめて帰ろうとしたというのも不思議だ。トレイの魔法レベルなら普通にリドルと同じことは出来ただろうに。
「どうした?」
ちょっと黙り込んで考えてしまったリドルに気づいて、トレイは顔を覗き込んでくる。
まぁあれは、フロイドがリドルが嫌がるからやってくるんだとわかっていても『見えない』などとからかわれたりするリドルにとっては、視界に常に入ってますけれど、という対応のトレイは少し、不思議、でもある。
「キミ、その眼鏡、こないだ諦めることなかったのになんで帰ろうとしたんだい?」
眼鏡をあきらめる程度に問題なく見えています。だとしたら、取りに行ってもよさそうなものだ。
何処に行ったのかわからないのならともかく、監督生が見ていたのだのだし。
その質問に、トレイはちょっと笑って、無言のまま眼鏡を外した。
そのまま、リドルの顔に眼鏡をかける。
眼鏡なんて初めてかけたのだが、レンズの向こうの視界がおかしい。
「リドル」
手を取られる。
数歩、ちょっと引っ張られて歩かされた。
目の前がグニャグニャに歪んで見えて、眩暈を起こしているような気持ちになる。コケるほどではなかったけれど、足元もおぼつかなくなったのだろう。トレイは笑いながらリドルの顔から眼鏡を取り上げた。
「やっぱりかけなれて無かったらこんなもんだな」
「何、なんだい今の実験は……」
「俺は目が悪いから、プールなんかに近づいて二次災害なんか起こしたくなかったんだよ」
近づいたら落ちてた。と言われ、まぁ、そうか……と納得する。
「しかし、やっぱりリドルは顔が小さいな。だいぶ余ってたぞ今」
「キミとボクの体格差を考えてごらんよ……当たり前だろう?」
自分で言うのは嫌だが、事実なので仕方ない。
拗ねた言い方をしてしまう。
そんなリドルに対して、トレイはまた笑った。
「俺にとってはもうちょっと小さいんだよ、これ。ミドルスクールの時に作った眼鏡だから」
「ああ、そういう……かけ心地が違うとか、そういう事……」
「そういう事」
きつい分、外れなくていいんだけどな、とトレイは笑いながらいう。
授業中と、寮に戻ったときは違うのを使っているから、と。
「新しいのを買おうと思ってた矢先だし、まぁ、無くしたんならそれはそれで別にな」
「じゃあ今してるのは捨てるの?」
「捨てる……いや……」
と言いかけた後で、トレイはリドルの方を向く。
「欲しいならやるけど」
「うん」
即答したら、意外だったのかトレイは目を見開いた。
「本当に欲しいのか?」
「……うん」
さすがに気持ち悪いとでも思われたのだろうか、と気弱になるリドルだが、トレイは気分を害したり気持ち悪がったりしたわけではないらしい。
「そうか。じゃあ新しいのを買う時に付き合ってもらうかな」
「え、あ、構わないよ」
外出、つまり、デートの誘い。とドキッとする。
「ついでだからゴーグルも」
「ゴーグル……?」
「水泳の授業で使うのにも度が入ってなかったら俺は不便だからな」
「あ、ああ、そうか……」
「帰りに買ったものを試して帰ってもいいしな」
「そうだね」
と、流れで頷いてから、うん? と思う。
「……トレイ……なんだか……」
「プールでも海でもどっちでもいいぞ」
「……キミちょっと、変な下心ないかい……?」
普段ならこんなことは無い。
無いけれど、今日に限っては。
いや、二人で出かけたことないだろう、海もプールも。というトレイが妙に浮かれているように感じる。
気温のせいだろうか。
暑くてたまらない筈なのに、さりげなく汗に濡れた手を、取られた。
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今日はこれで書きあがりってことにしちゃいま―す。
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