五月頭のおっかぐプチオンリーのテーマが「お出かけ」なので、駆け落ち逃避行的な話を書きたいです
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駆けて落つるは巫山の夢
年の割には現実を見れている方だと思う。声変わりも半ばの齢から国家権力の片棒を担いできたのだ。思惑渦巻く政界から内臓の断面まで、汚い現実を凝視して思春期を過ごした人間が夢見がちな楽天家に育つわけがない。そんなわけでまあ、この世のフィクションじみたイベント、たとえば駆け落ちなんて、自分とは一切無縁の出来事だと思っていた。
昨日までは。
どうしてか俺は、チャイナの左手を握り、電車に揺られている。
陶器のように白いその薬指にはシルバーのリング。あいつの瞳の色によく似た宝石が光る。この指輪は、俺が送ったものではない。そもそも俺はあいつの指のサイズだって知らないし。
どこの馬の骨かもわからない男から送られた指輪を、人差し指でなぞる。細い指にぴたりと沿うそれは嫉妬心を煽った(ここ書き直す)
「ネ、これからどこに行くの?」
「……知らね。どっか、遠いとこ」
ガタン、ゴトン。
寂れた電車が運ぶのは、婚約指輪を嵌めた年頃の少女と、憮然な顔の男。
──駆け落ち、というよりは誘拐のような構図だけれど。
確かに俺たちは、旅路の最中である。(?)
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「指輪貰ったアル」
あいつがしたり顔で(?)絡んで来たのは昨日の昼下がりのこと。
「へぃへぃ(???)、どうせ駄菓子屋の菓子のおまけか何かだろ。お子様はお手軽でいいねィ」
「ちゃんと見ろヨ!」
軽くあしらった後に薬指を一瞥して驚いた。我が物顔であいつの指に嵌っていたのは、立派なシルバーの土台(?)に、給料三か月分はゆうに超えそうな宝石があしらわれたリング(リングってなんですか?)。仕事柄まがい物と本物の区別は付く。(なんで?w)これは間違いなく、本物も本物、気合の入った婚約指輪である。
「……誰に貰った?」
思わず漏れる情けない声。あいつは少し驚いたような顔をして続けた。
終わりにするよ!