フェリシルの現代物兼Dom/Sub設定
「シルヴァン、Kneel」
 ぺたり、とフェリクスの足元に跪く。あいつの足に頭をあずけ顔を見上げると、フェリクスは満足げに目を細めた。それだけで充分に満たされたというのに、フェリクスは尚も俺を構い続ける。
 あいつの手が頬を撫でる。フェリクスの冷たい印象を与える見た目とは裏腹に酷く温かい掌が頬を撫で、耳に触れ、髪を梳き、首筋を辿る。
 ……もっと、撫でてほしい。構ってほしい。
 普段は必死に抑えていた感情が溢れ出す。駄目だ、これは駄目だ。
 この感情は見せてはいけない。
 褒めてほしい。キスを、してほしい。
 黙れ、これ以上求めるな。
「Come(来い)」
 新しいコマンドに内へと潜っていた意識が戻される。フェリクスは自身が座っているソファの隣を指差していた。ここに座れ、という意味なのだろう。
 フェリクスの足元が名残惜しかったが、新しいコマンドが出た以上そこに留まるわけにもいかない。
 隣に腰掛けるとフェリクスは俺の顔を両手で掴んだ。
「俺にしてほしい事はないのか」
 フェリクスの赤銅色の瞳が俺を見つめる。その眼差しに耐えられそうになくて目を逸らそうとするも、顔を両手で挟まれ、間近で覗き込まれているため逃げ出せそうにない。
「いや、今ので十分だって。こんな風に時々構ってもらうだけで欲求は満たされるしさ」
 そう、これだけで十分だ。俺なんかのためにこいつの時間をこれ以上割くわけにもいかない。ただでさえこいつの周りには構ってもらいたいSubが大勢いるんだ。Claimしたいやつもきっといるだろう。
「お前はもっと素直になれ」
 溜息とともに無茶な言葉が吐き出された。
「素直にって言われてもな。ない気持ちを吐き出すことなんてできないだろ」
「ではお前の物欲しそうな目は何だ」
 フェリクスの厳しい物言いに、ツキリと胸が痛む。
 ……どうして、このままでいさせてくれないのか。この関係のまま、誤魔化されてくれないのか。
「いや、もし仮にお前の言うように俺が我慢してるとしてもさ、そんな事言えるはずないだろ」
「何故だ」
「何故って。ほら、一応これでもお前の兄貴分だし、情けない所は見せらんないだろ」
 そう、そうだ。いくら普段全くこれっぽっちも頼りにされていなくても、俺はお前よりの兄貴分だから。
「ふん、今更何を言う。お前が俺の前で年上ぶるのに文句は言わん。だがな、俺を頼ろうとしないことには口を出させてもらうぞ」
「いやいや、待てよフェリクス。俺がお前を頼っていないだって? 十分頼ってるじゃないか。この間だって女の子に追われていた所を匿ってもらったし」
「足りん」
「足りんって……」
「俺にもっと弱味を見せろ、シルヴァン」
 は、思わず息が止まる。
「お前が痛みを、悲しみを耐えている顔は好ましい。けれどその原因が俺でないのが気に食わん。俺のせいで泣け、俺のせいで怒れ、俺のせいで笑え、俺のせいで喜べ」
 フェリクスの鋭い眼光に貫かれる。Domに求められることに、Subの本能が喜びの声を上げている。いや、本能ではなくフェリクスに求められることに俺の心が歓喜している。
「お前の全てを喰らう覚悟は疾うの昔にできている。お前は、俺に全てを喰われる覚悟ができているのか」
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ふぇりしる短編書くよ
初公開日: 2020年04月12日
最終更新日: 2020年04月12日
ふぇりしるDom/Subの短編書きます。
初テキストライブなので分からないことだらけ。
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