※はじめまして、松ノ子です。
のんびり不真面目に配信してます。
基本、真面目には書いていない(え)
そしてBGMは、マクロスF ユニバーサルバニー(笑)
深夜に雪が降った翌日、暖かな太陽が顔を出した。
しっかりと防寒具に身を包んで、縁側に座る。
 隣で忙しなく周りを見るナナミは、先程からそんな風に落ち着かない。
 見ているというよりは、深く積もった新雪を眺めているようだ。
ユヅキの視線に気づいた彼女は感慨深げに息を吐く。
「こんなに雪が積もっているのを見るのが初めてで、とっても新鮮で。つゆくさの里は毎年こうなの?」
「ええ。つゆくさの里は、四季がはっきりとしていることで風情のある里ということでも有名なんですよ」
「ナナミが住んでたところは、雪は降らなかったのか?」
ひょいと横から顔を出したのは、明るい表情で尋ねるヒナタ。
ナナミとはよく二人で縁側で茶を飲むのが多いが、稀にヒナタが参加することがある。
その時は、ナナミを挟んで、少し狭いながらも三人で並んで座り、お茶と菓子を楽しむことがある。
「父親の仕事で、あちこち周ってたけど、雪が深い地域に住んだ事はなかったかな」
「なるほどなぁ。よーし!」
膝を叩いたヒナタは立ち上がる。
「なら、この俺が雪の遊び方を伝授してやろうじゃないか、ナナミ! まずそれじゃあ……ぶっふ」
意気揚々と立ち上がって振り向いたヒナタの顔にびしゃりと雪玉がぶつけられた。
ユヅキは、ナナミの小さな手に握られた雪玉に瞬いた。
いつの間に作っていたのか。
「とりあえず、こんな風にぶつければいいって事は分かってるよ」
 にっこりと悪びれもなく、彼女はヒナタ以上にうきうきとした様子で、さらに雪をかき集めて、手早く雪玉を三つもこさえた。
「冷たっ! 服の中まで雪が入ったぞ!」
「それは大変だね!」
ぶんと彼女の腕が唸る。再び、ヒナタの顔面に雪玉がぶつかった。
手首で払いのけて、肩を震わせながら、ヒナタは凄味のある笑みを浮かべる。
「よくもやったな、ナナミ……。いいか、つゆくさの里には雪合戦のしきたりがあってな。ぶつけられたら、三十倍返しで……ぶふっ」
「嘘はいけませんよ。ヒナタさん」
ナナミから拝借した雪玉を友人に投げたユヅキもにっこりと笑ってみせた。
またもや顔面から雪を払いのけたヒナタは半目でこちらを睨んでくる。
「お前もか!」
「実は僕も、雪遊びに参加したことはないので。せっかくですから、……ご教授いただけますか?」
ナナミと顔を見合わせて微笑み、目の前にいるヒナタへ二人は同時に構えた。
さすがに慌てたらしいヒナタは、血相を変えて横に走りだす。
それを追いかけて、二人は退路を防ぐように投げた。
「うおっ!? 二人がかりとは卑怯だぞ!」
「か弱い女性と初心者の二人と、玄人のヒナタさんなら釣り合いがとれていると思いますよ」
「お前のどこが初心者だ! 的確に頭を狙いやがって!」
「あはは、ヒナタが雪まみれだー」
「覚えてろよ、お前ら!」
会話の合間にも命のやり取りは続く。白い玉がいくつも飛び交い、それぞれが雪だらけとなる。
一時間近く、雪合戦をし続けて、最後辺りは敵味方関係なく、互いに雪玉をぶつけ合った。
腹の底から笑い続けて、最後は同時に雪玉がぶつけられて、三人は力尽きた。
示し合わせた訳でもなく、雪の中に川の字に並んで倒れこむ。
ユヅキは息を吐きながら、冷たすぎてひりつく顔を押さえながら、もう一度笑う。
隣にいたヒナタもつられて、大口を開けて笑う。
「あー久しぶりに全力で遊んだな!」
「とっても楽しかった! 体力は空っぽだけど、こんなに気持ちがすっきりするなら、またやりたいなー!」
ヒナタの隣で、手袋に包まれた両手を天に突き出して、ナナミもまた笑った。
「お前は、俺ばっかり狙ってたな」
「……だって、ユヅキを狙えないし。仲間だもの」
しおらしく、それでも悪戯っぽく瞳を輝かせて、ナナミは片目をつぶる。
「俺の味方はどこだ」
「まあまあ。楽しかったから良いじゃないですか」
嘆くヒナタの肩を叩きながら、ユヅキは慰める。
「……お前もナナミと同じくらい俺を狙ってたよな?」
「……ナナミさんは仲間ですし」
「俺の味方はいない」
大げさに両手で顔を覆うヒナタを放って、ユヅキとナナミは起き上がり、万歳するように両手を打ち付け合った。
「あれー。おにーさん達、雪の中で何しているの?」
ちょうどよく通りかかったタツミが、三人の方を見て首を傾げた。弟のヤイチと手をつなぎながら、片手には包みを持っている。
お遣いの帰りだろうか、とユヅキが微笑ましく思っていると、がばりと立ち上がったヒナタが訴えるように話しかける。
「聞いてくれよ。タツミとヤイチ。あいつら、よってたかって俺をいじめるんだぜ」
目を瞬かせたタツミはすぐに大人びた笑みを見せる。
「ヒナタおにーさんだから、仕方ないよね」
「なんだと!」
わっとタツミから悲鳴があがる。ヒナタが抱き込んで、少年の体を目一杯くすぐり始めたのだ。
「や、めてよ! あはははっ! やめてってば、おにーさん! あははは、助けて! ナナミおねーさん!」
「まったくもう。大人げない……」
ナナミは呆れたように言いながらも、優しそうにヒナタとタツミのじゃれ合いを見ていた。
ユヅキの胸が、少しだけ波立った。
彼女の視線が、ヒナタの方を強く見ている気がしたからだ。
その波は、汚れのない白雪に墨を落としたような、澱んだものをユヅキの中に残した。
それでも、ユヅキは疲れたからだろうかと他人事のように思い過してしまった。
※これにて、ヒナナナ←ユヅキの冬のお話は終わりとなります。
原稿進捗は、修羅場となってますが。色んな意味で!
頑張って書き続けたいと思います!
誤字誤字ばかりで失礼しました!
ここまでご覧いただきありがとうございます。それでは、また配信にお付き合いください!
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朽ちても消えない(牧場物語みつさと ヒナナナ←ユヅキ)
初公開日: 2020年04月05日
最終更新日: 2020年04月05日
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コメント
ヒナナナ←ユヅキの公開しない過去編の冬のお話。
いろんな話をごちゃっと混ぜながら書く
ぼくものかいたり、ドラクエかいたり、急にやめたり。作業イプ的な感じをやりたい。 時々、喋るかもしれ…
松ノ子
色んな話を書きたい
とにかく色々。ぼくものかいたり、ドラクエかいたり、適当に止めたり。 だらだら配信
松ノ子