せろと別れて物件探し中のでんきが部屋の広が変わるとか風呂がちょっと小さくなるとか一人暮らし向けの規模になるのは想像してたから受け止められるのに、台所が一人暮らし用の小さな小さなシンクと一口コンロを目の当たりにして急に別れた実感をして不覚にも泣いてしまう。
食器置いたらすぐに洗わないとフライパンが洗えないとか、コンロが一つしかないから味噌汁の鍋を置く場所がないとか。狭いなー、って思いながら一人でご飯を作って一人でいただきますして一人でごちそうさまして、一人分の食器を洗う。
いつかポロッと「さみしいな」って言って涙目になるんだね。
別れから始まるセロ上 新しい物件探し中のでんき視点
ハピエン どうやって? そもそも別れた理由は?
年齢設定25~28歳くらい。いわゆる適齢期で周りの結婚ラッシュに溺れそうになったでんきがもうダメだ若くねぇもんノリと勢いでどうにかなるもんじゃねぇもんかーちゃんが結婚しろしろ健康管理してもらう嫁をもらえってうるせぇんだもんって酔っぱらう度に泣き言いうもんだからせろから「じゃあ俺なんかと付き合ってる暇ねぇじゃん」って笑って別れよって言う? 笑うかな。泣きそうに笑いそう。
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 変わったこと。
 部屋が広くなった。ベッドが広くなった。寝る時に寒くなった。寝る時に寝息が聴こえなくて寂しいと思うようになった。風呂が広く感じた。ゴミ捨てを忘れがち。牛乳と卵を余らせがち。あと、パンもだな。パンツを間違えなくなった。寝坊しがち。あとはなんだろうな。そんなもんかな。あぁ、あとはアレだ。やっぱり「おはよう」と「おやすみ」を言わなくなった。いただきますとかはもうなんか、勝手に口走ってる。
「こちらですね~」
 人懐こい笑顔のお姉さんにドアを開けてもらって真っ先に目に入った玄関の狭さに、ぼんやりと考えていたことが吹っ飛んで行った。
「せっま……」
「単身用物件となりますと、このくらいが平均的な広さですね~」
 間延びする語尾はクセなのだろう。にこにこ笑顔に騙されながら、俺も笑顔で「そっすよね」と返した。
「こちらがキッチンで、備え付けのミニ冷蔵庫がこちらです。あと、後ろにお風呂で~」
 さらっと終わったキッチンは、今まで使っていたフライパンだけでいっぱいになりそうな大きさのシンクと、申し訳程度の調理スペース、それからひと口IHコンロというこじんまりとしたものだった。
「ユニットバスなのでこちらもちょっと狭いですね。お風呂、浸かられますか?」
「へ? あ、いや。あんまり、かな?」
「そうですか~。お部屋はこちらですね~」
 深掘りすることなく、さっさと部屋の案内に移るお姉さんが示す手の先へ視線を移した俺は、三度同じ反応をする。
「わぁ……」
「洋間六畳ですとこんな感じです。今のお住まいはDK十畳と六畳の寝室でしたっけ。狭く感じますよね」
 初めて苦笑するお姉さんに、現実を知った俺はハハハと乾いた笑いを返すので精いっぱいだった。ベランダに面した大きな掃き出し窓と通りに面した窓からの二面採光は申し分ないけれど、やっぱりどうしたってこの狭さに視界と心が追いついてこない。ロフトとクローゼットを使っても今ある荷物は全部入りきらないだろうし、ユニットバスの使い勝手も悪そうなのが気になる。
「もう一つの、こちらより広い物件のご案内に移りますか?」
「はい!」
 お姉さんの申し出に、俺は間髪入れずに返答した。
「ではご案内させていただきますね~」
 どうぞ、と促されてキッチンの前を通り過ぎ、俺とお姉さんの靴だけで面積の半分が占められた玄関へ向かってスニーカーを履いた。ドアの色が違うんだなぁと当たり前のことをぼんやり思いながら外へ出て、後に続いたお姉さんがドアを閉める間際、何気なく放った視界に入ったのは、手狭なキッチンとひと口コンロだった。キィ……と微かな鳴き声を上げながらゆっくりと俺の視界を遮断していくドアを、閉まりきる前にお姉さんがガチャンッと音を立てて閉めた。
「じゃ、行きましょう」
  ニコニコ笑顔は、今の俺には眩しすぎた。
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家を出る間際にもう一度キッチンを見て泣きそうになるでんきを入れる
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あぱちゃん
テキスト配信だからなwマイクONにもできるんだけど、PCからだからやめとこうと思ってw
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あぱちゃん
マイク音にしてみたけど音ってどうなんだろうか
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