後頭部に鈍痛、全身に厭な倦怠感。何処だ、ここは。目眩の中で、周囲を確認しようとする。薬品の匂いに、杜撰な管理をされていると一目で理解するカルテ棚。自分が寝かされているのはベッドではなく不安定な手術台だと、冷たい銀の感触と身動きを封じている拘束ベルトから察した。見覚えがある。そうだ、この部屋は、あの実験室だ。
「起きたんですね、先生」
「……ロール、シャッハ」
暗闇に、犯人が潜んでいる事にも気付けなかった。
「お前に、殴られる日が来るとはな」
「それは、すみません。でも、だって先生、誘っても、お返事くれないでしょう」
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