17カルディアー
閉じる、窓、唇 ステニコ
開かれた寝室の窓から、そよそよと柔らかで穏やかな風が流れ込んでくる。腕の中ぼんやりとどこか遠くを眺めているニコライ。薄く開いた唇からは、時折特に意味のないつぶやきがこぼれ落ちるのみだ。
休日の穏やかな午後、と言う言葉がぴったりの時間帯。二人して寝室のベッドの上で何もしないで風の音を聞くだけの日も、まああるのだ。何もかもに囚われず、互いの鼓動をその身で感じて、呼吸音に耳を欹てる。
ふいにもそりと腕の中のニコライが体を動かした。
「どうした?」
声をかけてやれば、少しの沈黙の後、返事が返って来た。
「…………さむい、すちょーぱ……」
極々小さな声で、耳をしっかりと欹てないと聴こえないくらいの声量だった。多分これは寝ぼけている。今日は起きてからずっとベッドの上でただ何をするでもなく過ごしていたニコライ。食事の用意ができたと伝えても返ってきたのは生返事だけ。特に何かがあったわけではないので、今日はそんな日なのだろう。そう思って見守ることにしたのが昼前の事。
名前を呼べばこちらを見るし、返事もする。一人にしておいても特に何か起こすと言ったことはないから、久々に一人で昼食を取った。ただ念のため、様子を見に寝室を訪れたら呼ばれ、ベッドに引っ張られ……そして今だ。
二人して横になって、ただぼんやりとしている。今日の天気は快晴。風も強くなく、暖かな日差しが柔らかく体を包み込む、そんな日だ。しかしニコライの口から出た言葉は真逆の言葉。またどこかに手招きされているのかと気が気でない。
「……何か毛布でも被るか? そうしたら今よりは多少暖かくなるかもしれないぞ」
寒い、が指しているのは体感的なものでないことは分かっている。しかしそれ以外でどう声をかけたらいいものかしょうじきなところまだわかつ
これ回線が安定してないとやりにくいかも?