シャッターの内側は大きなガレージのような作りになっていた。机も椅子も、豊前が飛び付きそうなバイクもあって豊前の本霊らしい住処だった。まぁ適当にその辺座れよ。小さな豊前を抱えた本霊は整備に使っていたのだろう小さな折りたたみ椅子に腰を下ろした。
「あぅ、」
「ん〜?どうした〜?はは、ちっせぇなぁ」
ぺたぺたと本霊の頬に触れる小さな手。加州に支えられた審神者は目を細めた。それを見た本霊は可笑しそうに笑った。
「懐かしいだろ?こんなんだったよなぁ、お前の息子」
審神者の顔にあからさまな怒りが浮かぶ。
「お前…やっぱりわざとか」
「怖い顔すんなよ、会いたいかなと思ってさ」
なー?と、小さな豊前に同意を求めるように話しかける。ガタン、と何かがけたたましい音を立てた。
「ふざけるなっ…!」
引き絞ったような声だった。今にも泣き出しそうな、小さな子供のような。黒かった瞳は真っ赤に染まっていた。勢いづけて立ち上がった審神者は本霊を睨みつけ更に何かを言い募ろうと口を開く。しかし、その体はぐらりと傾いた。
「主!?」
重力のまま崩れ落ちた体は傍らに居た加州に支えられ、床に激突することは避けられたが審神者は気を失っている。びっくりしたのか小さな豊前は泣き出して、本霊が慣れたようにその体を揺すっていた。
「体調悪いのに無理するからだ」
ま、俺のせいかな。本霊は吐き捨てるようにそう言うと泣き止まない豊前の額と己の額を合わせた。風か吹く、目を開けられない程の強い風だ。次に目を開けたとき、小さかった豊前は少しだけ成長した姿になっていた。何より神気が違う。小さくっていた神気はいつもの豊前と変わらぬ大きさに戻っており、神気を戻された本人も泣くことを忘れたようにきょとんとしていた。本霊は豊前の柔らかい頬を片手で挟んでふにふにと触りながら、これで少しはマシだろ、と審神者の方を見た。加州に支えられた審神者は気を失ったままだったが、幾分か顔色が良くなったように見える。
「加州、そいつこっち寝かせていいぞ」
「言われなくてもそうするよ。ほんと、なんでいっつも喧嘩になるかな」
加州は本霊を一瞥することも無くガレージ内のソファに審神者を寝かせた。篭手切が心配そうに審神者に近寄れば、寝てるだけだよ、と加州が言い添えた。
「別に喧嘩したい訳じゃないし、喧嘩する気も無いんだけどなぁ」
喜ぶと思ったのに、小さくなった豊前をつつきながら口を尖らせる本霊の指を嫌そうな顔をした豊前が叩き落とす。小さいながらべし、と中々の強さだ。彼が話せたらきっと、やめろちゃとでも言っているのであろう。
あんまりにもかくつくから止めるわ
Latest / 07:52
05:02
ななし@333563
レポートの誤字が止まりません(byおーがい)
05:24
あきよし
ふぁいてぃん
チャットコメント
文字サイズ
記念のやつの続き書く。文章途中から
初公開日: 2019年11月26日
最終更新日: 2019年11月26日
ブックマーク
スキ!
チャットコメント表示
1周年記念シリアスの続き書きます集中力上げたいから配信。文章途中からです。
命縛キ譚設定・用語集
命縛キ譚で使う設定や用語とかまとめます。
読みもの
ピク忍
試しにやってみるよ『debriefing note』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054889750591今回は3-…
読みもの
小日向葵
イドフロ防衛戦(祈手部分集中)
作業用BGM:宇宙戦艦ヤマト2199サントラ1収録『ヤマト渦中へ』
読みもの
ハンドレっダ