以前行ってきた「行方不明展」を開催した「株式会社闇」による不気味なイベント、その名も「恐怖心展」。今回も行ってきましたよ。
 こういうジメッとしたイヤな感じ、たまらん。
 会場はグランフロント地下1階だったんですが、なんかやたら奥まったところで開催されており、会場まで行く通路がなんだかすでに不気味でした。
 月曜でしたがけっこう人が来ており、展示されていたさまざまな「恐怖心」にさまざまな反応をしてたのが印象的でした。
 本イベントは、「恐怖心」を喜怒哀楽とはまた別の第5の感情としつつ、「存在に対する恐怖心」「社会に対する恐怖心」「空間に対する恐怖心」「概念に対する恐怖心」の4つのエリアでの展示で表現するというもの。
 この順番にも、「具体的事物から抽象的観念へ恐怖心の対象が広がっていく」という意図が見て取れました。これ、恐怖心を感じる対象がだんだん広がっていくことで最終的にはいかに自分の周囲に恐怖心を喚起する原因が溢れているかということを感じさせられてなかなかゾッとしました。
 館内は写真撮影OKだったので、エリアごとに写真を掲載しつつイベントを振り返ってみましょう。
 最初の順路にはさまざまな「恐怖症」を紹介したエリア。
 写真と恐怖症の内容に直接の関係はありませんが、なんとも不安を掻き立てられるエリアでした。
 また、高所恐怖症や集合体恐怖症と言った聞き慣れた恐怖症の中に、結婚恐怖症などの初めて聞く恐怖症もありました。
 また、それぞれの恐怖症名には英名も添えてあったんですが、対人恐怖症はそのまま「Taijin Kyohusyo」と表記してあって驚き。なんでもこれ、日本を代表とするアジア圏特有の恐怖症なんだとか。
 まずは「存在に対する恐怖心」、すなわち「『そこにあるもの』がこわい」エリア。
 お約束の先端恐怖症に集合体恐怖症、そしてネットでおなじみ時計の裏に潜む軍曹。
 また、個人的にはあんまり恐怖は感じないもののなんとなく恐怖の対象とされるのがわかるなあ……と感じる「でかい風船」がありました。
 2番目のエリアは、「社会に対する恐怖心」すなわち「『それをすること』がこわい」エリア。
 さまざまな行為にまつわる恐怖を集めています。
 老化、視線、笑い声、そして結婚といった社会の中で必然的に生じる事柄に対する恐怖心。人によってはここがいちばん恐怖かも。個人的には視線のところのビデオがなかなか辛かった。
 3番目のエリアは、「空間に対する恐怖心」すなわち「『そこにいること』がこわい」エリア。
 空間に対する恐怖心と言えば閉所、高所くらいしか思いつきませんでしたが、改めて見てみるとさまざまな「構造」そのものが恐怖を呼び起こしていることがわかります。
 汚れた畳が置かれた空間、悪ノリYoutuberによる生き埋め配信、そして大量の割られた鏡などなど、まさに異様な空間が広がっていました。特にゾッとしたのは大量の割られた鏡がケースにびっしりと敷き詰められたコーナー。これ、鏡だけじゃなくて金属製のやかんやステンレスのパイプなど、およそ「自分の姿が映り込むあろうすべてのアイテム」に新聞紙などで目張りをしてるんですよね……。
 そしてこのケース、上に乗ってもOKということで乗ってみましたが……。
 こわいこわいこわい! ケースが割れそうとかじゃなくって、散らばった鏡の破片がこわい。こういう「壊れたモノの大量の破片」があると、モノとしての死というか破綻状態を強く感じさせられます。
 最後の4番目のエリアは、「概念に対する恐怖」すなわち「『こと』がこわい」エリア。
 この辺になるとしだいに外部ではなく内部にある恐怖心の源となっていきます。
 ラジカセからは、「時間が過ぎることへの恐怖」に囚われた中年女性がひたすら秒読みを続けている音声が流れ、積み上がったゴミの山は「廃棄することへの恐怖」によるもの。
 そして展示の最後にあるTVモニターに映っているのは、これまでの順路を巡っていた自分たちの姿だったという……。
 「行方不明展」でも思いましたが、ストーリーとオチがあるのがいいんですよねこれらのイベント。扱ってるテーマ的に一歩間違えればただ不快なものを陳列しただけの悪趣味なものになってしまいそうなものですが、ちゃんと「不快」ではなく「恐怖」を掻き立ててくれるのがいい。
 「不安」は対象が漠然としたもの、「恐怖」は対象が明確なもの、という違いがありますが、本イベントでは改めて人間が感じる「恐怖」という感情を引き起こす要因の多彩さに驚かされました。特に「結婚恐怖症」とか「幸せであることに対する恐怖」などに対しては、一見ポジティブな事柄に対しても恐怖心というのは生じるんだなあといった感じです。
 ……あなたは、なにに恐怖を感じますか?
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「恐怖心展」行ってきました!
初公開日: 2026年04月13日
最終更新日: 2026年04月14日
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