やったああああ!! 暗黒SFだああああ!!(最終日)
 というわけで今日は第七藝術劇場で上映されていた「ポーランド暗黒SF<文明の終焉4部作>」の最後の1作「ガガ 英雄たちに栄光あれ」を見てきました。
 文明の発展の絶頂を迎えた人類社会。そこではもはや宇宙飛行士を目指すものはいませんでした。そこで社会は人類の版図を他の惑星に広げるための宇宙飛行士を、犯罪者の中から徴集することに。
 刑務所宇宙船に不服従罪で収監されていた主人公・スコープは、ある日栄誉ある宇宙飛行士の任に就くことになります。スコープはたどり着いた惑星で英雄として迎えられ、享楽の限りを尽くした歓待を受けますが、それらはすべて形式的なものでした。
 やがてスコープは大規模場祝典の準備が進められているスタジアムに連れて行かれます。そこは実は送り込まれてきた宇宙飛行士を処刑するための会場で、その様子は民衆を啓発するためにテレビ中継されるというのです。その口実を得るために、スコープはできる限りおぞましい犯罪を起こすように急かされます。
 この異常な状況下で、スコープはどうするのか――?
 大まかな筋書きはシンプルなもので、英雄として「処理」されていく犯罪者とそれを娯楽として享受する人々による閉じたディストピア社会ですよね。
 まあ本作における刑務所宇宙船やら外惑星やらはどう考えても欺瞞でそんなものは存在せず、外界があることも知らずにそういう世界観の中に閉じ込められてますよねこれ。
 そして本作でもやはりテレビというメディアが象徴的に使われています。犯罪者の処理を「外惑星開拓に挑む英雄」というかたちで祭り上げ、さらには処刑を生中継することで娯楽として消費する。テレビカメラを通せば人間の生き死には感嘆にコンテンツ、エンターテイメントとなってしまう。これもまた前回の「オビ・オバ」の感想で書いた「まさに2026年の今の話」だと感じました。
 ラストで惑星から娼婦のワンスとともに脱出したスコープは、無人の惑星で末永く暮らし新たな文明を築いた……という結末がテロップだけで済まされる白々しさよ。あれも絶対ウソだろ……。
 かように本作は常に白々しさに満ち溢れててとても暗黒SF。特に、スコープが通されたアパートの夫婦と白内障で盲目の娘、スコープが銀行強盗をして持ってきた札束を見た途端に盲目だったのがウソのように紙幣をかき集めるところが最高に白々しくて最高で最悪だった。
 あと、スコープを迎えに来た接待担当の男が四六時中早口でまくし立て続けるのが最高に不快でよかったですね。あれ、自分を必死に正当化するためにやってるんだろうなあ……と思わせられます。
 ……といった感じで「ポーランド暗黒SF<文明の終焉4部作>」、前作鑑賞完了しました。また第七藝術劇場では今度は結局見逃してしまってた「ツーリストファミリー」もやるようなので今後も通おうと思います。
カット
Latest / 66:39
カットモードOFF
文字サイズ
向き
チャットコメント通知
第七藝術劇場「ガガ 英雄たちに栄光あれ」見てきました!
初公開日: 2026年03月19日
最終更新日: 2026年03月20日
ブックマーク
スキ!
コメント
今日の日記を書いていきます。