なんか昨日あたりから気温が下がってきて失われし「涼しい午前中」が戻ってきた気がしますがこれは信じていいんでしょうか。8月になったら連日40度超えとかならない? 信じていいの令和ちゃん?
・ペンギン的思考(palomino4th氏)
 本アンソロジーには動物としてのペンギンが直接的に登場しない作品も多数ありますが、本作はその中でも非常に面白いというか納得感のある作品でした。
 本作から感じるペンギンイメージは「錯覚」。
 ペンギンたちの暮らす南極には二足歩行動物がほかにいないため、ペンギンたちは人間を仲間だと思って無警戒に近寄ってきます。本作ではこの構図をそのまま、人間と人間社会に紛れた異星人に当てはめているのが見事。すなわち、ペンギンが人間を仲間だと思って無警戒に近寄ってくるように、人間もまた自分たちと同じ人間の仲間であると思える振る舞いをしている存在には、仲間であると錯覚して無警戒に近寄ってくるという。
 本作、語り手である「私」が結局最後まで声をかけた外国人旅行者……の姿をした「何者か」の正体に気づいていない……というか気づけていないのがかなりゾッとしていい感じ。
・吾輩はペンギンである。(此木晶氏)
 電脳世界はしばしば「海」のイメージで描かれますが、本作はそのイメージにうまい具合にペンギンを当てはめた作品です。
 本作から感じるペンギンイメージは「電脳の海を泳ぐもの」。
 本作ではペンギンの身体構造や生態などを表す用語にうまい具合に電脳系のタームをルビとして埋め込むことで、ペンギンを現実空間と仮想空間の垣根が崩壊したという特異な作品世界の電脳の海を漂うデータ存在として表現しています。
 そしてそれが、表題にある「吾輩はペンギンである」という自認の脆さと曖昧さにつながっているのがSF的皮肉を感じられてとてもいい。
 今日はここまで。
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ペンギンSFアンソロジー感想その7
初公開日: 2025年07月20日
最終更新日: 2025年07月20日
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