わたくし人形使いもこのブログにて映画感想を書いてて長いですが、「タイトルが長すぎて文字数制限に引っかかる」ってケースは初めてです。
 というわけで今日見てきたのはこの作品!
 例によって例のごとく塚口がきっかけで知った作品。前にも書きましたが塚口はすっかりかつて深夜放送がそのポジションであった「知らない映画を知る」というきっかけになってますね。
 さて久しぶりに来たので恒例の壁のポスターを見ます。
 やったあああ!! みんな大好き劇パトだああああ!!
 劇パト大好きおじさんはOPのヘルダイバー降下シーンで軒並み絶頂ですよ。願わくばWXⅢもやってくれないだろうか。いや人気ないのは知ってるけど好きなんだよWXⅢ。ほとんどビオランテ
 トーキョーちほーでオオカミのフレンズがどったんばったんおおさわぎ!! まさかの人狼をやってくれるとは! ついでに「赤い眼鏡」もやってください。そんで売店でカルピスとエビチリを売ってください。さらに塚口のファッションリーダーこと秋山殿にプロテクトギアを装着して欲しい。
 このように久しぶりに訪れた塚口は映画を見る前からテンションMAXになってしまうので健康に良い。
 さて感想です。
 本作はいわゆる吸血鬼モノ。主人公である吸血鬼の少女サシャは吸血鬼なのに自ら人を襲って血を吸うことができません。食料たる血の補給を親に頼り切りのサシャを見かねた両親は、彼女を強制的に家から追い出し、いとこのドゥニーズと同居させて「狩り」を覚えさせようとします。しかしサシャはその感受性の豊かさ故に犠牲者を手に掛けることができないまま。
 そんな折り、サシャは自殺願望を抱える青年ポールと出会います。殺したくない吸血鬼と死にたい青年の出会いはどんな物語を紡いでいくのか。
 吸血鬼モノにおいて「血を吸えない吸血鬼」というのはお約束的な設定ですが、本作はここの「血を吸えない理由」にフォーカスしてるのが面白い。
 ネタバレになりますがサシャが血を吸えないのは、冒頭での検査結果で示されていた通り普通の吸血鬼とは吸血衝動の出どころが違うからなんですよね。普通の吸血鬼の吸血衝動が食欲や本能からくるものであるのに対し、サシャの吸血衝動は対象への共感や同情から来るという。
 これは非常に独特な設定であるとともに、ラストの二人が選択する道、そしてタイトルの意味にもつながっているのが上手い。
 そして主人公サシャの黒髪ぱっつんという造形がまた可愛いんだ。全オタクが好きなキャラ造形なのでみんな見れ。
 対するポールはそんなサシャの持つ凹凸を埋めるようなキャラクターになっています。いじめを受けて自分の居場所をなくし、自殺未遂を繰り返しているポールは、血を得られずに飢えているサシャと出会うことで、初めて自分に「自分の死」という形での意味を見出そうとするポール。しかしサシャは彼を殺したくないし殺せない。結局サシャはポールに「最後の望みは?」と問いかけます。
 映画に限らず、創作作品の登場人物は大抵の場合さまざまな運命的な選択を迫られることで自身の運命を見つめ直すわけですが、自殺未遂を繰り返してきたポールもまたサシャとの出会いによって「人生の最後に自分はどうするべきか」という選択を迫られたことで自分の人生を見つめ直すことになります。そしてポールは自分を虐げてきた環境への復讐を実行する。
 ポールの「復讐」はそれほど過激なものではありませんでしたしそこは本作のキモというわけでもありませんでしたが、やっていることはいたずらレベルに留まっているのとサシャといっしょにやっているのががかえって本作にジュブナイル的な味わいを与えていたと思います。
 本作は公式ではダークファンタジーとなっていますが、見ているといわゆる青春モノという味わいを非常に強く感じました。吸血鬼というファンタジー的存在は登場するもののオカルティックな描写はまったくと言っていいほどなく、その焦点はサシャとポールの選択にフォーカスしてたのがよかったですね。
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