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誰かきてくれたら嬉しいです
ジャンル:近未来小説
設定:南極大陸の中央を切り裂くように起きた洪水玄武岩(大規模噴火だと思ってください)によって海面が約100メートル上昇し、次々とそれにつづいた大規模噴火で火山の冬となった世界は急激な寒冷化に陥った。各国がつくったシェルターに人々は移り住んだが、シェルター間通信は半世紀ほどで途絶え、現在はそれぞれのシェルターが孤立状態にある。
一世紀半後、火山活動が落ち着き、地上が生活可能な空間になったことを知った日本の岐阜シェルターでは、他シェルターの避難民と連絡を取り合うため地上に探索隊を送り出すことになった。
探索隊概要
・第一分隊
隊長:片桐毅
・第二分隊
・第三分隊
・第四分隊
・司令隊
ハッチが滑るように開き、外界とシェルター内部が繋げられた途端に、あたりを賑す波騒が私の鼓膜をなびかせた。
眉を顰める。
聴覚は脳髄を擽って、黴臭いいにしえの記憶までも呼び覚ますという。鬱陶しいほどに絡みついてくる規則的な雑音が、回顧に引き摺りこもうとして手を伸ばしてくる。それを払い除けるようにを頭を振った。
地上探索隊司令隊長。
その肩書を背負った日から、
「総員注意。聞こえるか?」
サイバーグラスの左端に整列した赤いライトの点の群れが、疎らに青色に変わってゆく。やがて、青が赤を食い尽くせば、全員が指示を了解したということだ。
「隊員点呼を行う。第一分隊長応答せよ」
音声による点呼をしなくても、隊員全員の生体データを読み込めば、状況把握は十分なのだが
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海は、眼前でしずかにうねっている。
藍色の海面は液体というより、粘性の高い固体に似ている。軟らかいゴム板のように、高まり、低まり、脈動し波打つ。その様は呼吸する巨大な怪物の背中のようだ。ざらざらした泡が、背中の鱗のように浮かんでは消えてゆく。
——不気味ににごった藍色の底に、街が沈んでいるとは、誰もわからないだろう。
「伊緒」
ぱちりと、黒い睫が上下する。
「はい」
答えた声が喉をひからびさせるような潮風を押しのけた。
鼻腔をちりちりと焦がす潮の匂いに、あまやかな香水が溶け込む。