設計図らしきもの
ラキスケのちょぎひぜ
偶発的扇情事象
戦闘中利き手を潰される長義
握れないけど動くと言い張る
クソデカ溜息肥前くん
包帯で結んであげる
初めて見た首の跡
「誤作動させてんじゃねえよばーか」
血が滲む
⭐︎
「待て待て待て待ておまえ、ほんっと、何戻る気になってんだ馬鹿」
「左は使える、問題ない」
「そういうこと言ってるんじゃねぇよ」
背を預けていた大木から身体を起こそうとすると、肥前が舌打ちをして俺の腹部に思いっきり乗っかってきた。え、重。
「動くな」
「…っ」
一番酷いのは利き手だが、それでも万遍なく負傷しているのか骨が軋む音、肉が斬り口から溢れそうになる感触。いつもは何とも思わない腹部への重さが地味に堪える。ていうか、なんでこの子わらってんの、怖。
「はっ、いい気味」
いつもこうだったら少しは可愛こぶって、してやるのに。
そう言って肥前は徐に自分の首に纏わせている包帯を解いていく。
はぁ〜? 普段から可愛いと思ってるから別にいいですけど、今度鏡見せてやりながらやってやろうか、とか。
喧嘩したいわけじゃないけど、こういう口調にすると肥前が割と乗ってくれるから。可愛がりたいけどわざとやるふざけた言い回しも何も、出てこなかった。
「……見過ぎ」
首の後ろに手を回すために下げられた頭、伏せられた目、そして、首の跡。そういえば纏っているところから外すのは見たことがなかった、なんて思っていたら釘づけになっていたらしい。
肥前が喉の奥を鳴らして笑う。とてもさっきまで自分の身を斬るように敵を斬っていた刀とは思えない穏やかな顔
「動けないんだから仕方ないだろ。というか重くない? 太った? い゛っだ…!」
「シンプルに無礼すぎるだろ。ほら、手、寄越せ」
俺が動けないのをいいことに汗で少ししんなりした包帯を手に収めた肥前が左の頬をつねってくる。たまに俺の肉体で手悪さ始めるの、本当にやめて欲しい。