『今回の依頼は、中国系企業「八福星間開発公司」が輸送中のサーバーボックスを奪取することだ。サーバーボックスはスタンドアローン状態に置かれており、電子的侵入は不可能。輸送中を狙って強引に奪取する他ない』
「……で、考えた末に出てきたのがこのイカれた計画かよ」」
 ワンの機体「[[rb:飛虎 > フェイフー]]」は、現在日本のガイドレールに挟まれた電磁カタパルトに固定されている。あちょ数分後にはワンの機体は文字通りの弾丸となって、サーバーボックスを輸送中の空中輸送機とその護衛の戦闘機の真っ只中に飛んでいくのだ。
 単独での任務はいつものことだが、今回はさすがに無茶苦茶なミッションだった。単独で敵の編隊のど真ん中に突っ込んでいき、目的のサーバーボックスを持ち帰る。当然に、戦闘状態を発見した「八福星間開発公司」は造園を送り込んでくるだろう。騒然の相手をしている余裕はない。サーバーボックスを発見した後は速やかにアーマーパージし高速機動で安全圏まで脱出する。
『「[[rb:飛虎 > フェイフー]]」の機動性と君のパイロットの技量は我々が正確に把握している。そのうえでこの作戦は立案された。君なら必ずこの作戦を遂行してくれると確信している』
「そりゃどうも」
 ヘッドセットから聞こえてくる感情の読めない凍項電子開発公司の男の声を聞き流しながら、ワンはふと今日はあのサポートAIのかしましい声を聞いていなかったことに気がついた。
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