はい、暑いんだが寒いんだかわからない気候の中、自律神経を令和ちゃんに弄ばれながらもなんとか原稿を完成させました人形使いです。
今回の新刊は以前から告知していた通り、「以絵会友」さん・「tripper_room」さん制作の東方二次創作ゲーム、ヨイヤミシリーズ第2弾「ヨイヤミダンサーズ」の二次創作を書かせて頂きました。
正直なところほとんど考えなしの見切り発車だったわけですが、ヨイダンでの大きな要素となっている「ダンス」に対して呪術的・宗教的な意味付けを感じるという点を足がかりにして書いていきました。
これまでけっこうな数の東方二次創作ゲームの二次創作小説を書いてきましたが、やはりそこで読者にいちばん見せたいのは「原作ゲームのシステムや構造を小説に翻訳して組み込む」であるわけです。今回はヨイダンのゲームシステムが「弾幕ごっこ+リズムゲーム」である点を、「今回の黒幕である隠岐奈が弾幕ごっこのシステムを文字通り改変・追加した」と解釈して書いてみました。さらに、ヨイダン本編のEDにて、隠岐奈がルーミアの隠された力に気づいているらしい描写から、ルーミアの封印についても触れてみました。
そして今回の曲者が摩多羅隠岐奈こと摩陀羅神ですよ。はっきり行ってリサーチ不足で、かの「闇の摩多羅神」も近辺の図書館で見つからなかったという……。なんとか「摩多羅神」と「ダンス、踊り」を結び付けられないかと試行錯誤した結果、呪術的な踊り→禹歩・反閇→北斗七星というかたちでなんとかこじつけました。……こじつけられてるよね?
また、本作のタイトルは「踊り」という行為のいち側面としての「事物の模倣」というところから拡大解釈して、ヨイダン本編での隠岐奈の狙いは二童子とルーミアを戦わせること以外にも、ルーミアに力を与えることで「強者の模倣」をさせることで、例のリボンの封印を破ることなくルーミアの本来の姿であるEXルーミアの力を呼び起こそうとした……とかそんなふうに描写したつもりなんですが伝わってますでしょうか。
この辺は思いついたタイトル先行かつリサーチ不足だったのでぐむむと言った感じ。まあこの辺は次回の課題ということで。
ヨイダン本編はやってみるとかなり難しいゲームではありますが、慣れてくるに従って楽しくなってくるスルメゲーなのでみなさんやってみてください。びしばしびしばしどーん! 今後もアップデートで追加シナリオが来ると思われるので楽しみにしています。
そして今回も目にしたものすべてを超スゲェイカス神の国に誘う素晴らしい表紙はバロッカー同志のなまねこさんに書いて頂きました。いつもいつもありがとうございます。本文は表紙に見合う出来になっていたでしょうか。
改めまして、素晴らしいゲームを作ってくださった六合ダイスケさん、tripperさん、素晴らしい表紙を描いてくださったなまねこさん、本当に、本当にありがとうございました。(東京タワーに突き刺さりながら)
(EXネタバラシパート)
「……さて、ずいぶん待たせてしまったな、お二方」
後戸の国。隠岐奈の拠点であるその場所は、真っ暗な中に無数の扉が浮かぶふしぎな空間でした。
その扉のひとつを開いて姿を現した隠岐奈を待ち受けていたのは、紅白の巫女と黒白(こくびゃく)の魔女。
「それにしても、舞いの舞台裏に足を踏み入れるというのはいささか無粋なのではないか?」
「ふん、御託はいいわ。あんた……本当の狙いは何?」
からかうような口調の隠岐奈に対して、霊夢はいつものだらけた調子はまったくない、冷然とした態度で答えます。
(おーこわ。霊夢のやつ、完全に異変解決モードってわけか)
そんな霊夢の様子を横目で見ながら、魔理沙は胸の中でひとりごちます。
「さっき彼女らに話したとおりだが。勝手に出ていった私のところの二童子を大人しくさせるために、あのルーミアという子をはじめ、いくらかの妖精たちに力を与えたのさ」
「身内の不始末ってわけね。それにしては騒ぎを大きくし過ぎじゃない?」
「それは仕方ないな。私くらいの力を持っていると、多少動いただけでも大きな影響が出るものさ」
とぼけて見せる隠岐奈に、霊夢はため息をひとつ。――そのときには、その袖からこぼれ出た大量のお札が隠岐奈を取り囲んでいました。
次の瞬間、次々と起きる大爆発が空間を揺るがします。
「お前、やり過ぎ」
「こいつがこの程度でどうにかなるタマなわけないでしょ」
耳をふさいで文句を言う魔理沙に、霊夢は涼しい顔で返します。そして霊夢の言葉通り――。
「いきなり仕掛けてくるとは、ひどいじゃないか」
煙が晴れた後には、現れたときと同じ椅子に座った姿で、秘神はそこにいました。余裕の笑みを浮かべて、隠岐奈は言葉を続けます。
「あのルーミアという子は、見事私の二童子を退けた。もちろんそれは私の策あってのことだ。私はそう思っていたが、あの子にはなにか大きな力が秘められている。私は二童子とあの子が戦う以前から……あの子に目をつけた時点でそれに気づいていた」
「ずいぶん口が軽くなったじゃないの。さっさと続きを話してちょうだい」
「おっと、これは口が滑ってしまったか。そういえば、弾幕ごっこに負けた者は、いうことを聞くのがルールだったな」
「あー、ちょっと待て。その前に確かめておきたいんだが」
「なにかね、魔女よ」
「お前、その弾幕ごっこになにかしただろ」
魔理沙のその言葉に、隠岐奈は満足げな笑みで返します。その表情を肯定と見た魔理沙は、