「嬉しそうね? 予想外は人生のなんとやらじゃないの?」
「やっぱり言い直そう。予想以上ってことさ」
 からかうような口調でそう言うピンク色の服の女の子に、緑色の服の女の子は涼しげな顔で答えます。
「急に弾幕を張ってくるなんてびっくりしちゃったけど……まだ、会ったことないよね? はじめましてだね!」
 もともと人懐っこい性格のルーミアは、いきなり攻撃を仕掛けてきた謎の二人組にもフレンドリーに話しかけます。二人組の方もにっこり笑って自己紹介をしてくれました。
「はじめまして、小さな妖怪さん。私は里乃っていうの」
「僕の名前は舞。僕たちは踊ることが好きなしがないダンサーさ」
「踊り子さんたちなんだね! わたしはルーミアっていうの!」
「ふふ、よろしくね。私たちはあなたと妖精たちとのさっきの踊りを見ていたの」
 ピンク色の服の女の子、里乃は、あっさり自分たちがルーミアの弾幕ごっこを見ていたことを明かしてしまいました。
「見るに、君もなかなかに素晴らしい弾幕ダンサーだ」
「えへへー、そーなのかー。てれちゃうなー」
 緑色の服の女の子、舞にそう言われ、のんきに照れているルーミア。
 和やかな雰囲気ではありますが、このあとには今までどおりの激しい、あるいは楽しい戦いが待っているはずです。
「それで……私たちもあなたと一緒に踊って(傍点)みたいと思ってね」
「そういうことね。わたしはいつでもいいよっ!」
 里乃と舞の挑戦に、ルーミアはすっかりやる気になっているようです。再び、なんだか背中の後ろの方(傍点)からどんどん力が流れ込んできている気がしました。
 やる気十分といったかんじのルーミアの姿を見て、舞も満足そうに笑って身構えます。
「やる気はすでに十分みたいだね。さっそく始めようか!」
「ただし、今日のわたしはすっごく強いよ? 誰にだって勝てちゃうんだから!」
 テンション絶好調といった感じのルーミアの様子に、里乃と舞は怯むどころか満足げに笑って見せました。
「ものすごい自信たっぷりね」
「確かに、夜は君たち妖怪の時間かもしれない。でも、僕たちにダンス勝負で勝つつもりならそれだけでは不十分だ!」
「さ、口上はこの辺にして……行くよ!」
 二人組のまとうオーラがだんだんと大きくなっていくのを、ルーミアははっきり感じていました。このふたりは、間違いなく今日戦ってきた中で最強の相手でしょう。しかし、ルーミアだってここまで踊りながら戦ってきたのです。たやすく負けてしまうようなことはないはず!
「わたしが最強のダンサーだ!」
「僕たちが最強のダンサーだ!」
 かくして、不思議な夜空の下で最強のダンサーの名をかけた戦いが始まりました。
カット
Latest / 59:38
カットモードOFF
文字サイズ
向き
チャットコメント通知
紅楼夢原稿を書いていきます。
初公開日: 2023年09月30日
最終更新日: 2023年09月30日
ブックマーク
スキ!
コメント
紅楼夢原稿を書いていきます。