耳を劈くような激しい豪雨。
激しく打ち付けられ、しとどに濡れるその手のひらには、青く光り輝く神の目が握られていた。
ーーー
「ガイアさん、新作のお味はいかがでしょうか!」
慌ただしく賑やかな活気に包まれる城下町。陽も真上から覗くそんなお昼時に、テーブル席へとドリンクを運んで来た鹿狩りのスタッフ…サラは快活な声で問いかけた。
その声に反応した青い頭はゆるりと動いて顔を上げ、眼帯に隠れていない方の目をにこやかに細めて見せる。
「ああ、今回のもなかなかに美味いな。特にこの強めなスパイスが、こいつの味を上手く引き立たせていて個人的に凄く好みだぜ」
「ほんとですか!」
その返答に嬉しそうに顔をほころばせたサラは、手に持つドリンクをことりとガイアの目の前に置いてにこにこと楽しげに言葉を続ける。
「実はそれ、うちのシェフが"この新作のために"ってわざわざ取り寄せたものらしいんですよ。随分とこだわったみたいなので、ガイアさんのその言葉を聞いたらすごく喜ぶと思いますよ!」
そう言って木のトレイを小脇に挟むと、その手を腰に当ててふんぞり返るように腰を後ろに反らした。顎を上げ、わざと低くした声でふんすと鼻を鳴らす。
「『さすがガイアさんだ。このスパイスの良さに気が付くだなんてやはり見どころがある、今後ともぜひ試食をお願いしたいくらいだな』なぁんて自慢げに言うんですよきっと」
「はははっ、確かに言いそうだ」
そうぱちりとウインクを返すサラへ、ガイアは人の好い笑みを浮かべてからからと笑う。だがそんな背後へほかの客から催促の声が届いて談笑が中断されてしまった。「はーい!」と大きな返事を返してサラは慌ただしくテーブルを離れていく。
そうして置かれたジョッキの取っ手を掴んで口元へ持っていけば、。