オセアニアじゃあ常識なんだよ!!(病院の窓ガラスをブチ破りながら)
 というわけで、明日の日本語禁止ラテン語縛りという前代未聞の応援上映に備えて「ヴァチクソ」こと「ヴァチカンのエクソシスト」、そして脳みそゆわんゆわん系アニメ(なんだそりゃ)の極北である「パプリカ」を見てきました。
 いやー久しぶりに昼間っから2連続で映画見ましたが充実の1日でした。「パーフェクトブルー」は明日のお楽しみ。
 さて、まずは「ヴァチカンのエクソシスト」の感想から。
 話題になってたのは当然知ってましたが、体調不良やらなにやらで結局見てなかったんですよねこの作品。でも塚口なら絶対にやってくれると信じていた。まさに信仰ですよ。
 そして塚口ならこれもやってくれると信じていた。
 さすがにキリスト像は宗教的にアレだったのかなあ。というわけで今回のダンボール工作はアモルと神父のスクーターのフォトスポットです。
 明日の応援上映では大盛りあがりしそう。そしてなんか変なものが写ってそう。
 さて感想なんですが、
・「我が名はレギオン」という台詞がある
・大爆発が起こる
・超自然的な存在と感応する人物が登場する
・古代の文献が重要アイテムとして登場する
・地下でのバトルがある
 以上の点から本作は実質「ガメラ2レギオン襲来」だったんだよ!!
 すいませんだいぶ無理があるって自分でもわかってますレギオンだけでゴリ押ししました。
 でも本作、ホラーと言うよりはエンターテイメントに寄せた作りになっていると感じました。
 というか本作はホラーではなくエクソシストものなんですよねあくまで。必須のカサカサ歩きもあったので満足。
 あと、こういう作品だと悪霊の出現シーンに必要以上にもったいつけたり、全体で見ると悪霊はそんなに出てこなかったりするものですが、本作はもうその辺は出し惜しみなしで最高でした。
 特に今回は実在の神父であるガブリエーレ・アモルト神父が著した「エクソシストは語る」の映画化ということですが、こういうのってともすればエンターテイメントではなくドキュメンタリーになってしまいそうですが、本作は序盤からいきなり悪魔祓いが炸裂してて顧客が求めているものをバッチリ見せてくれます。
 その見せ方ももったいぶりがないというか過度に神秘性を強調したものじゃなかったのが印象的でした。人間に取り憑いた悪霊を口八丁でだまくらかして豚に憑依させた瞬間にショットガンでズドンというわりと身も蓋もないやり方で笑ってしまった。
 これどっかで見たと思ったらアレですよ、昔話の山姥を坊さんが「お前豆みたいに小さくなれんの?wwwやってみて?www」って煽ってうっかり豆に化けた山姥を持ちに挟んで食ってしまうっていうアレだよな。
 要するに本作における除霊ってレスバであり、アモルト神父はレスバつよつよ神父というわけですよ。これはいわゆるエクソシストものにおける除霊の描写としては斬新だなーと感じました。この辺、アモルト神父の相棒である新人神父のトマースは少年に取り憑いた悪魔の挑発に乗ってしまってピンチになるという形でしっかり描写しているのが一貫性を感じてとてもいい。
 そもそも本作における悪魔のメイン攻撃は物理攻撃ではなく相手のトラウマをえぐる精神攻撃なんですよね。悪魔なんだからそりゃあ魂にダイレクトアタックしてくるよなあ。
 本作はPG-12なので直接的なグロ描写もあるにはありますが、やはりそれよりも的確にトラウマをえぐってくる精神攻撃の方がエグい印象です。それを乗り越えて悪魔を倒すためには、神に対する……というよりも自分自身に対する信仰こそが拠り所となるわけなんですね。
 また、アモルト神父が「私はお前の悪夢だ」という悪魔の言葉に対して「私の悪夢はワールドカップのフランス優勝だ」と返すなど、聖句や祈りの言葉だけでなくしばしばジョークで悪魔の言葉を退ける場面があるのが印象的。
 これには「オデッセイ=火星の人」において、主人公であるワトニーがユーモアを拠り所に絶望的なサバイバルを乗り越えていくのと同じであり、V・E・フランクルの著書「夜と霧」の中で「人間とは、ガス室を発明した存在だ。しかし同時に、ガス室に入っても毅然として祈りのことばを口にする存在でもあるのだ」と言っているのと同じなわけですよ。
 本作における悪魔との戦いは、いわゆる超能力バトルではなく対話、日本風に言うなら説伏というのが斬新でしたね。
 というか本作の骨子は、「悪魔という形で可視化された各々が抱えたトラウマや人生における問題との直面とその解決」という構造なんじゃなかろうか。アモルト神父もトマース神父もジュリアもヘンリーもエイミーもそれぞれに心に問題を抱えており、悪魔の出現によってそれとの対面を余儀なくされたという。
 そうした意味でも本作は、それぞれの「自分自身に対する信仰を試される物語」だと感じました。
 明日はいよいよ前代未聞のラテン語縛り応援上映なので一夜漬けします。
 次、「パプリカ」といえば我々の業界ではこっち!
 この作品もけっこうな回数見てますが何回見てもあーキマるキマるわー。(ぐるぐる目)
 普通に見てもキマるのに、塚口シアター4の音響で見ると最高に酩酊できます。これでアルコールでも入ろうものなら完全に七色に輝く山脈とか見えてしまいますよ。
 もう平沢進の「白虎野の娘」に合わせてのOPから幻惑的でステキ。
 公開は2006年ともうかなり昔の作品ではあるものの、その強烈なビジュアルイメージは今なお色褪せることはありません。
 個人的に特に印象的というかゾワッとするのは、手すりを飛び越えようとした瞬間に地面がぐにゃりと歪んで気がついたらベランダから落ちそうになるあのシーン。
 また、粉川が犯人を追いかけようとするシーンで床がぐにゃぐにゃになるシーンもゾッとします。
 そして後半のパレードからの夢と現実が混濁していくビジュアルはまさに圧巻の一言。フィクションというものはそもそも非現実を描くという側面を持ちますが、こうした現実では決して見られないビジュアルこそフィクションの醍醐味と言えるでしょう。
 本作と同じく今敏監督作品「パーフェクトブルー」も上映中ですが、こちらは明日のお楽しみ。
 というわけで、明日はヴァチクソラテン語縛りでお会いしましょう。
カット
Latest / 143:51
カットモードOFF
文字サイズ
向き
チャットコメント通知
塚口サンサン劇場「ヴァチカンのエクソシスト」「パプリカ」見てきました!
初公開日: 2023年09月15日
最終更新日: 2023年09月15日
ブックマーク
スキ!
コメント
今日の日記を書いていきます。