思いついた妄想の文字起こし中
「花柳さん」
「悠太郎君」
生まれてきてから何度呼ばれたかわからない名前。
作業的に呼ばれても、好意や嫌悪を含んで呼ばれても、俺にとっては全て同じで、録音された機械音に聞こえていた。
呼ばれた音に、表情を変える事なく応えるだけ、という繰り返し。
物覚えついた頃からそうだったから、それが普通だと思っていた。
だから何故周りが名前を呼ばれて喜怒哀楽を出しているのか理解出来なかった。
ただ人物を判別するためだけの音。
それが俺が考える「名前」という存在だった。
ーーーだった、のに。
「花柳も悠太郎も長くね?」
「は?何がですか」
「名前。俺、滑舌悪いからさ、呼ぶとたまに噛みそうになる」
「はぁ」
「そうだ。ゆた、でいいや。お前、犬みたいだし」
「俺、犬扱いなんですか」
「だって、いつも俺の側にいるじゃん。クラスじゃ俺の番犬だと思われてるぞ」
「それは」
「ゆた!」
「……、っ」
ただ人物を判別するだけの音だった「名前」に血が通った瞬間。
「うん、やっぱこっちの方が呼びやすくていいや」
目の前で瞳に弧を描いて微笑む先輩。
俺はどうしていいかわからずに口元を押さえる事しか出来なかった。
ただ応える、それだけの事が出来なくなったんだ。
2022/10/18 思いついた所まで打ち込む
最近ストレッチしながら昔の曲とか聴いてるんですが、その時にふんわり浮かんだネタ。
でももっと色々思い浮かんでた筈なのに、いざ打つとなると記憶から消えてしまってるというお約束。
よく風呂場でもあるよね…
脳内プリンター欲しいわ、マジで。
妄想ネタが浮かんでくるようになっただけでも妄想力は回復傾向にあると思いたい(希望)
また続きが浮かんだら書きますわーの気楽さで一旦終了。