今日は、いつも稽古に使っている尼ヶ崎ベイコム総合体育館がようやく通常通り使えるようになったので、ずいぶん久しぶりの稽古に行ってきました。
 このところ自粛や施設利用の制限もあってかなりの期間まともな運動をしてませんでしたが、久しぶりに体を動かせたのでけっこうストレスは解消できた……のはいいんですが早速全身筋肉痛に襲われています。はーあしんどい。
 それはさておき、先日はyoutube配信にてその狂気の一端があらわになったサンサン劇場、まさかのシン・エヴァ上映や、劇場どころか周辺施設まで揺るがす重力子放射線射出装置の轟音が一夜限りで帰ってくるBLAME!も控えた階段のポスターや待合室はこんな感じ。
 それでは感想の方、書いていきましょう。まずは「フリー・ガイ」。
 本作はすでにTOHOシネマズ梅田で1回見ているんですが、塚口でやるとなれば見ないわけには行きません。
 また今回、ほんの気まぐれでおそらく生まれて初めて劇場の最後列のシートを選んでみました。
 いつもはだいたい真ん中あたりのシートを選ぶんですが、初めての最後列シートは劇場全体を見渡すことができてなかなか新鮮。
 マサラ上映復活の暁には、あえて最後列シートに陣取るのも面白いかもしれません。
 さて感想ですが、やはり本作は、早い段階でガイがゲームのモブキャラであることをバラしてしまうことでストーリー展開をスムーズにしていると感じますね。
 この辺、「現実世界だと思ったら実はゲームの世界だった」から一歩進んだ感じがします。
 また、この手の「人間と人間でない存在との出会いと別れ」は、基本的に片方が人間性……というか人間としての属性を獲得してヒーローあるいはヒロインと結ばれてハッピーエンドというパターンが王道ですが、本作ではガイはあくまでゲーム世界の中でゲーム世界の住人として生き続けるというラストになっています。
 本作のテーマは「パターンから自由になること」だと思いますが、最大規模のパターンって世界そのものだと思うんですが、もしガイが人間に生まれ変わったり現実世界に出てきたりする展開だった場合、彼は自分本来の属性を失って現実世界に従属するかたちになっていたのではないでしょうか。
 ガイをあくまでゲーム世界の住人のままにしておくことで、本作はそのテーマを完遂したのだと思います。
 また、この手の作品では、「レディ・プレイヤーワン」がそうであったように、たいていの場合ゲームキャラやアバターと本人が同一化されていきます。
 本作でも、モロトフガールのプレイヤーがミリーであることは早い段階で明らかにされます。その他のキャラについても、それぞれプレイヤーがいることが明確に示されます。
 極めつけはお約束の、「いいところでカーチャンが乱入してくる」のシーン。あそこ好き。
 しかし、じゃあモロトフガールことミリーが出会ったガイにはプレイヤーがいません。それに、ミリーにはすでに現実世界の方に結ばれるべき相手であるキーズがいます。
 なので、ミリートモロトフガールは同一視できても、ガイとキーズは同一視されないんですね。
 そこを、「ガイの基本プログラム自体がキーズからミリーに宛てたラブレター」という展開にしたのは本当にうまいと思いました。
 次、「ベイビーわるきゅーれ」。
 本作は例によってサンサン劇場からの上映通知で知った作品で、前情報一切なしの状態で見に行きました。
 感想なんですが、うーんその……生きるって……働くって……辛いよね……。
 本作は全体的にいろんな描写が生々しいんですが、高校を卒業して二人暮らしをすることになったちさととまひろの殺し屋コンビのダラダラ感あふるる生活や、今まで殺し屋稼業しか経験がないせいでバイトの面接にもどころか公共料金や税金の支払い方もわからない様子なんかが、いわゆるスタイリッシュ系殺し屋アクションものにはない妙なリアリティを感じさせる映画となってます。
 ラストバトルでヤクザの巣窟に乗り込むのはお約束なんですが、自転車にノーヘル二人乗りで行くとか生まれて初めて見ましたわ……。
 また本作、思い返してみるといわゆる特殊効果をほとんど使ってないんですよね。これまたスタイリッシュ系の作品ならお約束のスローモーションやマトリックス避けなんかはまったくなし。
 上記のような要素が何を本作にもたらしているかと言うと、「設定の緻密さや整合性ではなく、雰囲気で構築されているリアリティ」なんですね。
 通常、作品におけるリアリティというものは説得力です。そしてその説得力は、たとえばキャラの言動がその世界のルールに従ったものであるか、価値観や行動原理はその作品の世界観に基づいたものであるかといったような点に依存しています。
 しかし本作の設定は「高校を卒業したばかりの二人組の殺し屋」といった荒唐無稽なもの。しかし、その荒唐無稽さを上記のような要素がリアルに落とし込んでいるという非常に珍しい手法でリアリティを確保している作品だと思いました。
 また、主役であるちさととまひろの喋り方も、おそらく意図的にいわゆるフィクション的、セリフ的な話し方ではなく、普通に喋ってるようにしてあるんじゃなかろうかと感じました。
 また本作はPG-12ということでバトルシーンはかなり激しめなんですが、そこでも過剰にドラマチックな演出はなく、どこか淡々としたカメラワークで映し出されています。
 だからといって迫力がないわけではなく、むしろラストバトルの格闘戦なんかは特殊効果がない分生身の迫力を感じました。なんというかこの作品のバトルシーンって、昔の時代劇みたいなんですよね。かなり渋めに描写されている。
 前述の通り、本作は前情報ゼロで見に行きましたが非常に楽しい映画でした。あと百合厨としてはちさととまひろがひたすら自宅でダラダラするだけの映画を作ってくださいと強く願うのでした。
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塚口サンサン劇場「フリー・ガイ」「ベイビーわるきゅーれ」見てきました!
初公開日: 2021年10月23日
最終更新日: 2021年10月24日
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コメント
今日塚口サンサン劇場にて見てきた「フリー・ガイ」「ベイビーわるきゅーれ」の2作品の感想を書いていきます。