隠し子報道をされる30代の影宮の話。プロットをたてつつ書いていく。コーチ♀が出る。ブラインドタッチできてねえな。途中で辞書のサイトを見ています。3時間で書けるかな~ってことは9時間か…布団でうだうだメモしたのを書き写していく。全体を三人称で書く。一部影宮の一人称。
 窓の外に見えるのは、全て、彼らのファンだった。
 会場へと向かう人の波。屋外特設テントで売られている限定グッズを求めて並ぶ列。今夜の公演開始まで、あと二時間を切っていた。
 ダンキラチーム、エトワールの単独公演の二日目。
 ダンキラは対戦相手が必要なスポーツではあったが、ファンのためのショーケースを行う場合もないわけではなかった。エトワールの公演は特に人気があり、チケットはあっという間に完売してしまう。エトワールは、結成からもうすぐ二十年になる。色々なことがあったが、今でもその輝きは人々をひきつけてやまない。
 だから、エトワールのリーダーである月光院ノエルが、控え室の窓からファンを見る眼差しは、柔らかく、喜びに満ちていていいはずであった。
 夕日が遠く港に沈んでいく。
 懐かしい街での公演だった。思い出深く、くすぐられるように恥ずかしく、嬉しい気持ちで、昨日は、公演の一日目は、その光景を見ていたのだが。
 部屋には、エトワールのメンバーである三人と、長い付き合いのマネージャーがいた。その全員が口を重く閉じていた。すまないが、とノエルはマネージャーに声をかける。僕たちだけにしてくれ、と。
 ドアが閉まって、いよいよ三人きりになる。
 ノエルは、鞄から取り出したファイルをテーブルの上に滑らせた。テーブルの向こうには、対峙するように影宮蛍がいる。
「やってることが、彼らと同じじゃない? ノエル」
 蛍はそのファイルを汚いものでも見るように一瞥して、視線をチームのリーダーに戻す。
 透明なファイルの中には、何枚かの写真と文書が入っているのが見えた。それが何か、蛍には予想がついている。今日、この部屋の空気をここまで重くした一枚の紙きれ。それはノエルがファイルを蛍に突き付ける前からテーブルの上にあって、目を逸らしたいのに逸らすことができない強い言葉が並んでいる。何かの、記事のコピーだ。
「どうして、僕たちに言わなかった」
 三日後に発売される週刊誌に載るスキャンダル。
 人気ダンキラマイスター影宮蛍に隠し子発覚。その下品なほどに大きな煽り文句ともに掲載されている、蛍の顔写真と、モノクロの粗い写真。そこには、小さな子供を抱えた女性が写っている。黒い目線が入っていても、この部屋の誰もが、一目でそれが誰だか分かった。
「お前が、こんな無責任な人間だとは思わなかった」
 静かで、冷たい声が、ノエルの口から出た。侮蔑を隠さない視線が蛍を刺す。
「そう、じゃあどうする、解散でもしようか」
 それに対して蛍は、穏やかに、声に笑いさえ含ませてそう返した。
 もう一人のチームメンバー、紫藤晶は、少し離れたところから二人を見ていた。
幼いころからの付き合いがある友人の、素直になれないでいるその態度は、見ていて痛々しいほどだった。麗しい顔をしたもう一人のチームメイトが、怒りを顔に出しながら、本当は、悲しんでいるのも分かった。晶は、テーブルの上の記事のコピーに目をやる。開演二時間前だというのに、重要な話があると深刻な顔で言って、その紙を机に置いたノエルを思い出す。
 張り詰めた空気の中、ため息を吐いたのは、蛍だ。
 その目は、記事にも、ファイルにも向いていない。その目は、過去を眺めている。
 そして表情がわずかに歪む。
 この記事が公表されようと、されまいと、もう、チームの問題になっていた。これ以上隠しておくことはできない。黙り続けることはできなかった。なぜなら、その記事に書かれていることは、全てがでたらめというわけではないからだ。
「僕の言い分も、聞いてくれる」
 記事にある通り、五年前のことだけど、と蛍は話し出した。
 それは、エトワールの海外ツアーとそれぞれの個人活動が重なり、ひどく忙しかった時期だと、ノエルも、晶も、思い出す。この記事を見た後では、もうその思い出を、懐かしい気持ちだけで振り返ることは出来ない。自分たちの知らないところで、チームメイトの人生に、重大なことが起きていた、それを、後から知る寂しさが、二人の表情を曇らせていく。
「ニューヨークに、ダンスの舞台の客演で行った、その時に、偶然、会ったんだよ」
 その顔を、姿を、三人はゴールドハイムを背景に思い出す。
 紅鶴学園を背景に、思い出す。
 コーチ科唯一の、ゴールド生だった、彼女のことを。
「でも、この記事は大事なところが間違っている」
 棘を含んだその声に二人は顔をあげ、蛍を見た。その表情を見た。薄ら笑い、その下に壊れそうな激情を隠して、影宮蛍は笑う。自嘲する。
「だってこれは、僕の子じゃない」
 
(4時間でようやくここまで書けた↑)
(簡潔に短くさばさばと書く)
 あれを恋愛と呼んでいたら、僕は、僕たちは、なにか変わっていただろうか。
 高校三年の夏から秋にかけての数ヵ月間、僕とコーチが付き合っていたことを誰も知らない。誰にも知られることなく付き合って、いくつかの経験をし、誰にも知られることなく交際を解消した。別れ話すら、静かで、淡々としたものだった。その後も、付き合う前と何も変わらない、穏やかな関係が卒業まで続いた。
 なにが、いけなかったわけでもない。
 しいて言うなら、お互いを見つめる時間より、同じ方向を見ている時間の方が長かったせいかもしれない。彼女も、僕も、ダンキラを優先して日々を生きていた。だから結局、コーチとダンサーの関係の方が、息がしやすかったんだと思う。
 卒業してからも、たまに、彼女とは顔を合わせることもあった。チームとしてコーチングを受けることだってあった。だけど、数年すると彼女は活動の場所を変え、だんだんと疎遠になっていった。ゴールドハイムで過ごした友人たちと集まると、決まって彼女の名前が話題に出た。今はどこにいるとか、何をしているとか、懐かしそうに友人が語るのを、何でもない顔で僕は聞いていた。
 そして、今から五年前。
 卒業から十数年が経ち、ダンキラというスポーツにもいくつかのバリエーションが出来てきた時期のことだ。
 エトワールではダンキラの海外ツアーを敢行し、その合間に個人活動をこなしていた、僕らが最も忙しかった年。
で多忙を極めていた時のことだ
足かけ三カ月、舞台の練習。海外ツアーをこなしつつ、練習にも参加した。
懐かしい再会。どちらも無名ではない。有能で、忙しい。
昔話をしながらする食事や、仕事の会話
距離が
 初日の顔合わせの帰り道、懐かしさのあまり僕らしくないことを言ってしまった。
「僕たち、付き合ってたよね」
 彼女は、驚いた顔をしていた。
「なんだ、影宮くん、そう思ってくれてたんだ」
 私、けっこう浮かれてたのにな、と言って、彼女は懐かしそうに過去を笑った。
アルバムを開くように、過去が重なった。
ゴールドハイムの自分の部屋
中期滞在型のホテルの部屋
昔みたいに、僕の部屋に来る?
あはは、と笑って、彼女はおやすみと自分の部屋のドアノブを回した。
引きとめて、手を掴んで、それから、口を塞いだ。見開いたままの目。
抵抗が溶けていくにしたがって、凝り固まった時間も溶けていくようだった。
時間が戻る。
後悔を埋めるような抱き方をして、自分が後悔していることに気付いた。
コントロールは得意だ。
いつでも自分だけの場所に戻って来られるように、無意識のうちに、僕は踏みとどまっていたんだ。
実力もある、自信もある。
今なら、お互いを見ることができる、その心の余裕がある。
はっきりと、何かを言っただろうか、僕は。
そうなるべくしてそうなったような、まるで決められた流れ、筋書。
あたまのわるい人間はそれを運命と呼ぶかもしれない。
もっと運命に酔うことができていたら、
なにか、変わっていただろうか。
舞台の千秋楽が終わって、
コーチは、この世界から引退するのだと言った。
様子がおかしかった。観察、
何回、体を重ねただろうか。
確かに一度、失敗と呼べるものがあった。
お互いもう大人で、話し合えば解決の道が見えると思った。僕はいくつかの道を見た。未来を視た。
だけど、僕が何かを言う前に、彼女はそう言ったんだ。
ごめんね、大丈夫だから、だって、影宮くんの子じゃないし
悪気もなく、軽く、なんでもないことのように
そう、と僕は答えたはずだ。
どんな感情で、どんな顔でいたのか、うまく思い出せない。
まっくらで、なにも、思い出せない。
そんなことがあっても、海外ツアーは続いた。
人生に完璧はない、だけど、ステージには完璧があった。
だから僕は踊る。
完璧に、それ以上がないほどに。欠けも、罅もなく、光を浴びて輝き、きらめくだけの宝石。宝石に、感情はあるだろうか。ダンスは感情だ。でも、人間らしさだって、偽造できる。それが技術だ。僕は笑うべきところで笑う。曇りのない表情をみせる。
あのツアーで、エトワールの地位は盤石になった。
つまり僕は、完璧に踊ったのだ。
(ここまで回想)
(この内容をかいつまんで話したという感じをだす)
だから、こんなことは、言いたくなかった。
記事が真実であれ、虚偽であれ、僕は晒し者だよ。
世間は、本当かどうかなんて、どうでもいいんだし。
エトワールの名を貶めることになるだろうか
記事を揉み消す?
ノエルが独自に調べさせた そのファイル
写真を見てみろ、とノエルが言った。
ノエルは僕を、無責任な人間だと言った。その理由が、そこにあった。
お前は、これをどう思う?
初めて会った頃の蛍に似ている、と晶が思わずつぶやいた。
そんな可能性は
もっと、やりようが
嘘かもしれない
もしも、もしもそうだとしたら
「だとしたら、彼女は僕じゃなくて、ダンキラを選んだんだよ」
だって、そうだろう。そういう人だったじゃないか、昔から。あの、ゴールドハイムで過ごした数年で、分かりきっていたことじゃないか。
エトワールにとって大事な時期だからとか、そんなのは、
声がする方を振り返る、
部屋の重い空気の中、晶は電話に向かって似つかわしくない明るい声を出していた。
「ああ、そうだよ、俺だよ、久しぶりだね! ああ、そうなんだ、今日も満員御礼さ、なんたって、俺たち、だからね! もうすぐ開演なんだ。ああそうだ、蛍に代るよ!」
晶、余計なことを……
その声は、おそらく向こう側にも届いた。
動かない
その電話をノエルが取った。
「僕だ、久しぶりだな」
「記者が行っただろう、あれは週刊誌の記者だ。三日後、お前のことが書かれた記事が載る」
「記事は握りつぶせる、だが、チームとして情報を共有しておいた方がいいと考えている。ああ、そうだ、助かる」
「もうすぐ公演が始まる、後でまた連絡する」
少しの沈黙のあと
「なにか……ケイに言うことはあるか」
耳にあてられた電話に手をのばして、奪う、つもりだった
すでに、通話は切れている。
「こんな夜でも、ケイ、お前は完璧に踊るんだろうな」
皮肉、これまでも、そうだったのだから。
チームメイトにも知られずに、上手にこなしてきたのだから。
冷たい携帯電話を見下ろしながら、
ああ、と蛍は答えた。
「そうだよ、今日も僕は、完璧に踊る」
(おわり)
ビターエンドだろうか?
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向き
20210225
初公開日: 2021年02月25日
最終更新日: 2021年02月25日
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