『なーあ!なあなあなあ!』「なに?うるさい。」『まだ怒ってんのー?』「…………。」
まだ、とかじゃないねん。拗れた機嫌がなおるには、時間とかじゃなくてさぁ、頑張って機嫌取ろうとかしいひんわけ?
『今日金曜ロードショーエヴァやで』「……」『エヴァ観たことある?』「……ない。」『俺も〜』
どこまでもマイペースなところが好きになったはずやのに、へらへら笑ってこちらを気にしないところが今は鼻につく。
手に持っていたプラスチックのカップが冷たくて、抹茶味もだんだん水っぽくなっていってる。
『○○はさぁ〜、ちっちゃい頃何見て育ったー?』「……忘れた」『ついこないだやん〜!』
怒ってるのに。なんで伝わらへんの?
「……ねぇ。」『んー?』
スカートのひだが風に揺れた。朝家を出て行くたびに、お姉ちゃんが「私がJKの時はそんな短い靴下履いてへんかったわ」って言われるのをなんか今思い出した。それに乗っかってお母さんが「さっむそ〜。風邪ひかんときや」って言うところまでがセット。何回言うねんって話をしたら、『確かにさむそやなー』って言うのがおかしくて、さっきまで笑ってたのに、今怒ってるの、めっちゃめんどくさいやろなぁ。
『……○○さぁ』「ん、」『それもう飲まへんの?』「……のむ、」『なぁー、いつまでいじけてんの?』
にかにか笑った笑顔が、んー、どうしようもなく、すき。
「……謙杜が悪いもん」『まじかぁ』
俺何したっけなぁ〜って反省の色が微塵も感じられない顔で、私の毛先をくるくると遊ぶのを、許してしまってるから、私も悪い。
『あー、あれか、昼休みのやつ?』「……なんでさ、彼女に、女の子に告白された自慢するん」『えー、それで怒ってんの?』「なんで笑ってんの」『かわいいなーおもて』
テストが終わって、久しぶりの放課後デートやのに、2人でカフェに入って座った途端、今日告白されてんって意気揚々と喋られて、良い気はせんやん、そんなん。
『もー、俺が好きなんは○○だけやで?』「……うん」
いつのまにか空になったカップ、ふたつ分が謙杜の右手の中に収まって、私の右手は謙杜の左手の中に収まった。
丸め込まれたって感じなのがすごく、もやもやする。
金曜日の駅前は、同じ制服を着た子たちもちらほら。もしかして私の視界に入ってないだけで、今日謙杜に告白した子も、居たりするんかな。居たらいいのにとか性格悪いこと思ってしまってることは、どうか謙杜にはバレませんように。
駅の西口の方は、東口よりも人がちょっとだけ多い。
いつもは取り合いのベンチが今日はたまたま、私たちのためみたいに真ん中だけ、空いていた。
部活をしてる人たちもちらほら終わったみたいで、フェルトで作ったお守りみたいなんをおっきいリュックにいっぱい付けてる人たちを見て、あーだこーだ言うのが私と謙杜のお決まりやった。
『ここでちゅーしたら怒る?』「怒る。」『えーなんでー?』「うちの学校の子めっちゃいるやん」『やからやん』「意味わからん」『だって○○さぁずっと怒ってるから』
ほら目瞑って?って言われて素直に瞑ってしまうのも、素直に嬉しく思ってしまったのも全部全部悔しい。
「…………、」
謙杜とちゅーするの、初めてじゃないけど、まだタイミングとかわからなくて、目瞑ってから1秒が10分に感じてしまう。薄く目を開けると、可愛い顔で目をキラキラさせて、にやにやしながらこっちをずっと見てる謙杜がいた。
『……まっとった?』
カット
Latest / 58:51
カットモードOFF
21:27
ななし@0796af
ゅちゃん〜〜〜☺️
25:04
ななし@0796af
音声ががびがびで聞き取れなくて……あわだけかな……
26:40
ななし@50ad66
さっきより聞こえるようになった!ちょいがび
チャットコメント
文字サイズ
向き
チャットコメント通知
まっとった?
初公開日: 2021年01月29日
最終更新日: 2021年01月30日
ブックマーク
スキ!
コメント