「んん……」
瞼から感じる薄らとした明かりに目が覚めた。頬があったかい。
それと、サラサラとしたシーツの触り心地が脚に触れた。
少し顔を上げてみると一緒に寝た影山にスッポリと抱きしめられた格好になってた。
これはちょっと、恥ずかしい。でも、動くのもなんだかイヤでそのままコイツの胸に頭を預けた。
普段は横暴なクセに寝てる時は静かだ。当たり前なんだけど、なんか影山じゃないみたい。
綺麗な輪郭と意外と長い睫毛。唇は薄いけど、舌は厚くて長いんだよなぁ。
って、昨日のこと思い出しちゃった! うぅ、一人恥ずかしくなってくる……。
「と、とびお……」
よ、呼んじゃった! 面と向かって言うことのない名前。も、もっかい呼んでもいいかな。
「とびお、とびお。……すき」
恥ずかしさのあまり影山の胸元に頬を押し付けた。
トクトクと一定のリズムを刻む音が聞こえる。すげぇ安心するなぁ。
すき、影山がすきだ。別にエッチしたから気持ちがグワッてなってるわけじゃない。
いつもこうだ。顔を見るだけで、声を聞くだけで気持ちが沸き上がる。
コイツはおれがこんな風になるって知らないだろうけど。
てか、知られてたら恥ずか死ぬ。
「お前、好意がダダ漏れなんだよ」
「な、な、なってないっ!」
「いや、なってる。あと、心臓の音すげぇ」
影山が身体をずらし、おれの胸元に耳を当てる。それだけで心臓が一跳ねした。
「ほら、すげぇドゴドゴいってるぞ」
「自分じゃ、わかんねぇ」
ウソ。ほんとは全部分かってるけど、コイツの前でそれを認めるのはイヤだ。
おれが渋い顔をして身体を逸らすと、阻止するみたいに腰を引き寄せられ、逃げるのに失敗した。
「かげやま、離せよッ」
「もっかい」
「え?」
「もっかい呼べよ。翔陽」
コイツッ! 
「と、とびお……」
「もっかい」
「とびお、とびお、とびお」
「呼びすぎだろ」
「お前が呼べって言った!」
おれが不満げにしてると影山がおれの顎を掬い、唇をくっつける。
口から身体全体に熱が伝わり、溶けそうだ。
何度か軽いキスをして、離れた唇をつい目で追いかける。
「見すぎだ、ボケェ」
「だ、だって、お前がいっぱいするからッ」
「いっぱいしちゃダメなのか?」
目を覗き込むみたいに顔を近付けてきた影山に身体が仰け反る。
「だめ、じゃない……」
ならいいだろ、と言うみたいにもう一回キスをされた。なんか悔しいけど、もうなんでもいいや。
おれは目を閉じて、熱を孕んでいく互いの身体
カット
Latest / 37:22
カットモードOFF
文字サイズ
向き
チャットコメント通知
影日
初公開日: 2020年09月29日
最終更新日: 2020年09月29日
ブックマーク
スキ!
コメント
腐向けHQ、影日の原稿