私の親友は可笑しい。
いや、可笑しいという括りで言えば確かに可笑しいのだが一般的に言う狂人とは違う気がする。何が違うかは一言で言えない程なのだが確かに可笑しいのだ。
異様でもなく、普通でもない。異様と言う程でもないが可笑しいのだ。これだけで伝わる人は少ないかもしれない。だがしかし、可笑しいことだけは確かである。
私は中学一年生だ。勿論、可笑しくも可笑しくない彼女も中学一年生だ。いっそのこと彼女が小学一年生とかそこらであったらいいのに、と何度願ったことか。失礼かもしれないが本心なのである。ご了承頂きたい。
さて。……ここまで長々と語ってきたが何が可笑しいのか。彼女の夢が問題なのではないかと思われる。というか、十中八九それであろう。夢、というのは睡眠中のあれではない。将来の、あの夢だ。そもそも「夢」というものは叶わないから「夢」と言うのではないかと考えている。だがしかし、それにしても彼女の「夢」は少々行き過ぎている気がするのは私だけではないと願いたい。
言ってしまうと彼女の夢は「魔法少女」だ。可笑しいのか可笑しくないのかよく分からない部類である。中学一年生にもなってそんな幼稚なものを信じ込んでいる……しかもそれを隠そうともせずに。寧ろ、そんな感じのオーラ(語彙力)を全面的に出しながら、なのだ。人の夢にどうこう言う筋合いは無いかもしれないが今躊躇すべきは彼女が私の親友であるという現実。そんな彼女の趣味嗜好からして周りからは避けられることが多いのだが何故か私とは馬が合う。初対面からなんやかんやあって彼女の親友という位置付けに私が置かれている。
彼女は、元気・迷惑・魔法少女、で表せる程のトラブルメーカーなのだ。彼女に親友が出来た以上、回収係も任されるという当然の結果なのだが……。無論、これからも彼女の親友を辞める気はない。だが一言だけ言わせて欲しい。
アホらし。
……ふぅ、すっきりした。
噂をすれば影、という諺があったと思う。今の状況はそれに相応しいであろう。タッタッタッ、と軽やかにこちらへと向かってきている足音が聞こえる。その音は非常に小さく、私に気付かれないようにと細心の注意を払ってこそ出来るものだと親友の私は理解していた。勿論、そんな努力はこの天才の私の前では無力なのだが。