️🦁夢らしきもの
今度校正する
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初めから少し気にはなっていた。目が覚めたら棺桶の中で、ゴソゴソと出れば不思議な服の人達が沢山いて、向こうでは女の子と猫みたいなタヌキ?がわちゃわちゃしてて……呆然としていたら学園長と名乗る人から「今年はおかしな事が多すぎる……」といきなり手を引かれて鏡の前へ。大きな鏡は私を見つめると、「この者も魂の姿が見えぬ」と口にした。
私と、女の子は少し離れたオンボロな寮へと連れていかれた。女の子の名前はユウ、と言うらしく私も名乗れば彼女は一人じゃなくて良かった、と安堵した顔を見せてくれた。私も一人じゃなくて良かったな、そう口にすれば部屋の奥から猫が音を立てて現れたのだ。
猫の名前はグリムと言うらしい、耳が炎で揺らめいていてとても美しい。もふもふしたいな、思わずにじりよっていたのだけれども、顔が怖かったのかグリムはユウちゃんの方に逃げてしまった。無念。
それから色々あって、最初は何でも屋さんみたいな感じで学園の雑務をすることになったらしいのだけれども私が別の場所にいる間にユウちゃんとグリムはエースという男の子とデュースという男の子と仲良くなったらしい。どこかに行かなければいけない、という時に三人と一匹だけだと心配だから私もついて行こうとしたのだが、魔法が使えない私は足でまといだ、と言われて確かにそうだな……と思った。
私が何かしら武道とかしているならまだしも、まだ魔法が使える男の子二人がいた方が良いだろう。暫く無言になってしまったが、私は「分かった、気をつけてね」と、彼らを見送ることにしたのだ。
エースくんは最初少しだけ「あっ……いや、その」と言いすぎたと思ったのか困った顔をしたけれどまぁ事実だし仕方の無いことだ。だから私はくるりと背を向けてオンボロ寮の修繕でもしようと戻ったのだけれども―――…
「え、と」
オンボロ寮の中は何故か綺麗になり、穴も腐った木も全部修繕されていて、手を出す場所すらなくなってしまった。もしかして学園長が?とも思ったが、先日の感じだとそれはありえないだろう、ギブアンドテイク、私が何かしら使える人間でないと多分あの人は手を貸してはくれないタイプだ。
「どなた、ですかね……」
だから、恐らくこれをしたのは私の目の前にいる人間なのだろうが……彼と話をした事がなければファーストコンタクトは今だ。それなのに私の目の前にいる男は私をちらりと見ると座っていたソファーから立ち上がりこっちに近づいてきた。
「あ、あの」
「名前は」
「私の名前、ですか」
そう言えばユウちゃんにしか名乗っていなかった気がする、とりあえず名乗りはしたものの男は特に何も言わなかった。言っても「そうか」くらいでどうしたらいいか分からない。
「あの、間違えてたら悪いんですけどこの寮を修繕してくれました……?」
「女をこんなボロ小屋に住ませるとか正気じゃねえだろ」
「ボロ小屋……いや確かにそうだけど」
ふむ、と首を傾げると目の前の男は私の手を取った。そうして王子様がする様にその手を口元へ運ぶと……ちゅ、と柔らかな唇が私の手の甲に触れた。
「俺はレオナ・キングスカラーだ。何かあれば俺の名を使え、お前の不利益にはならないだろう」
「レオナさん……?」
「レオナだ」
「ンン……強情だな」
それにしても滅茶苦茶顔がいいな。いきなり現れて手にキスして名前呼びを強制させるのはイケメンにしか許されない所業だと思う。まあ、寮を修繕してくれたからオールオッケーなんだけれども。
「また来る」
「あ、はい」
そう口にしたレオナさん……レオナは、私の手首にブレスレットをはめてどこかへ帰っていった。レオナがいる所はサバナクロー寮と言うらしく、鏡の間から行けるらしい。気軽に遊びに来い、と言われたものの全てが唐突すぎて私はこくこくと頷くことしか出来なかった。
結局、ユウちゃんたちが帰ってきたのはだーいぶ遅くの事で、私が朝目を覚ますとボロボロのユウちゃんとグリムがくっついてリビングで眠っていた。レオナが用意してくれたのかフカフカのブランケットを掛けてあげればむにゃむにゃと言いながらくっつく二人はなんだか可愛らしかった。
それから、ユウちゃんはこのオンボロ寮の監督生になったらしい。グリムとユウちゃんは一心同体、魔法が使えるグリムをユウちゃんな上手く調教……コホン、誘導する感じでこれから魔法学校に通うとな。
だがしかし困ったのは私の方だ、私は魔法が使えないし学園長が認めるような特例を持たない。授業を受けることも出来ないだろうし、どこかアルバイトでいいから働き口でもないかな……と思っていたある日の事、いきなり現れた学園長から「ユウさんから働き口を探していると聞きましたよ!」と言われた。
毎朝どこどこの掃除をお願いしますね!と言って消えていた学園長が動いてくれたのはユウちゃんのおかげかもしれない。学園長の言葉に私は「魔法が使えないけど元の世界に帰るまで生活する費用諸々が圧倒的に足りないので働きたいです」と口にした。
「ふむふむ、とりあえず働き口としては学内にある食堂か……オクタヴィネル寮にあるモストロラウンジがあります。ただ……そうですね、料理は得意ですか?」
「人並み以下ですね」
「えぇ……」
仕方ないじゃん、高校卒業して就職先を探していた女がそうそう料理なんて出来ると思うなよ。カップラーメン位なら出来ます、と言えば頭を抱えられた。
かと言って掃除だけでは稼げない、料理が出来ないなら出来るようになるしかないな……そう言おうとした時、学園長がバッと顔を上げた。
「……ここに来る生徒がいるんですか」
「ああ、レオナがよく来ますね」
「は?キングスカラー君が?いやそもそも呼び捨て?」
「え?」
「……チッ、クロウリーか」
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初公開日: 2020年05月16日
最終更新日: 2020年05月16日
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️🦁書いてると思う