存在感とかさ、まあ、そこにいるだけで彼が醸し出す雰囲気や空間の明るさっていうの?が、違うわけだよ。
もっと言えば匂いとかもさ。彼は田舎の農場育ちだって自分では言うけどさ、うーん、いや、違うね。モノホンの田舎者って感じじゃないね。どこかこう、品がいいっていうか、そもそもの生まれも育ち自体がさ。うまく言えないけど、全然。掃き溜めに鶴って感じだ。ちゃんと教育を受けたお坊ちゃんて印象がある。まあ、結局のところ、だから馴染めたんだろうし、きみも惹かれたんじゃないのかな? スーパーパワーを持ってようがなかろうが、彼は、うん、そうだ。人間的に賢いし、周囲を惹きつける存在なのさ。あやかりたいよね。
……え、なんだって?
……いや、それとこれとは別の話だよ。
だからさぁ、ブルース。
そういう意味では、彼はきみが望むようなリーダーにはなれない男なんだよ。
といっても、どうせきみにはわからないだろうけど。
やれやれ、人生ってのは皮肉なもんだよね。
時々、妄想に耽ることがある。
たとえば、南インド洋のどこかに沈んでいた翡翠色の鉱物を、最初に引き揚げたのが自分の船だったなら。
レックス・ルーサーから最終的に奪ったのは自分だったけれど、はじめから入手していれば、どんな未来が待っていたのだろう。クリプトナイトの槍が数ヶ月早く製作されただけか。