tFV第七話
 地下都市は酷い有様だった。
 あちこちが核兵器を使用したかのように爛れていて、かなり前に教科書に載っていたロシアのような光景だ。
 おまけにゾンビや崩壊獣ですら変形して正気を失っている。t-1を飛ばしても問題無くなったのは幸いだが、襲われたら敵わない。
 その中をひたすらに走っている。ゼーレが行きたいのは奥にある孤児院のような場所らしい。
「今までは普通にお母さんとお父さんと一緒に暮らしていたのに、いつのまにかこんな所に来ちゃったの。基本はだーれも居ないけど、たまに一人来るの」
「こんな所に…?」
 疑問に思っていると、目の前に孤児院らしき建物が見えてきた。
 一回止まって、門を開けて中庭に入る。その孤児院は、三回建てで学校と同じような大きさだ。
「この中に、もう一人のゼーレが居るんですね?」
「うん」
 t-1から降りて、孤児院の中へ入っていく。
 薄暗い。ただただ暗い。
 死体も腐臭や虫が集る訳でもないからまだ見た目以外は平気だ。見た目があれなんです、女性は異形の人型で、男性は肉体断面当たり前。病院と一緒だなんてとんでも無い場所だ。
「こんな所に住んでて、怖くないですか?」
「なんか…こう、慣れちゃって」
 慣れてしまうのは如何なものかと思うが、状況が状況故にしかたない!。
 ゼーレに連れて行かれるままに孤児院の中を進む。奥に進むに連れて死体も少なくなってくる。
「そろそろ、もう一人のゼーレに会えますよ」
「そう…」
 なんだか、嫌な予感がする。
 何かとは言えないけど、感じるように見ては“近づかないで”と言ってるような感覚。ゼーレはそんなことを感じてないのかもしれない。
 一番奥の扉に来た。
「ゼーレ・フェレライです、開けて?」
『現在封鎖中です』
 システム音が聞こえる、そしてそれは入れるのを拒否している。
「なんでー!?」
『管理者権限による入室制限です、ご了承下さい』
 管理者権限…?
「ゼーレ、一ついいですか」
「なーに?」
「こちらへ来るとき、確かもう一人居るって言ってましたね?もしかして、そのもう一人が管理者なのでは?」
 ゼーレは頭を抱えて悩んでいる。
「あの子どこに出て来るか分からなくて…」
 困りましたね…と立ち往生。t-1でこじ開けたくても狭くて入れることさえ困難。
 どうしたものかと考えていたその時、声が聞こえた。
 最初は何を言っているか分からなくて、ただあちらこちらを向くだけでした。しかし、全体的にこちらへ向かって叫んでいるように聞こえる。
『お母さんに近づかないで!』
 上から強い口調で、しかし少年らしき声で聞こえてくる。
『僕のお母さんを見ないで!傷付けないで!早くどこか消えて!』
「お母さんって…!?」
 声を聞くたびに段々頭が痛くなってきて、その場に蹲る。
「どうしたの!?」
「うぅ…」
 ゼーレも心配して寄ってきて、自分を胸に抱いてくれている。
 頭を抱えながらも、今起こっている状況を説明する。今ずっと子供の声が聞こえて、ひたすらに立ち去れと言ってくることを伝える。
「もしかして」
「何か心当たりが…」
 静かに頷いている。
「あの子がやっているかもしれな」
 言い切らないうちに、突然奥から爆風が吹き荒れて、二人とも飛ばされる。何かが爆ぜたような音がしただけで、風自体は静かだった。
 飛んで飛んで、転がって。一直線だったのが幸いしたのか、後ろには出口がある。
「ゼーレ…大丈夫ですか…?」
「う、うん…」
 二人で支え合って立ち上がり、孤児院を出る。そのままt-1へ戻ろうとした時だ。
 目の前に光が現れて、同じくタイラントの機体がt-1の前に佇んでいた。
 自分達を見つけると、持っていた銃をこちらへ向ける。怯えるわけにはいかないと、相手を見たまま動かない。
 相手はこちらを見て、機体のスピーカーから言葉を発した。
『ブローニャ…ブローニャ!僕のお母さんをよくも奪ったね!』
「何を言ってるんです…!?」
 突拍子も無さすぎることを言われた。お母さんを奪ったね?お母さんって?
 頭痛から解放されたが、
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二次創作を書こう。
初公開日: 2020年04月26日
最終更新日: 2020年04月26日
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崩壊3rdの二次創作小説、Pixivに投稿しているThe Fake Valkyrieを書きます。