【プ】妻のスカートめくるクレイさん
私は下着を一日に二度替える。夜用と、昼用。
夜用はクレイさんが選んできた、清楚な刺繍がされたノンワイヤーのブラとショーツ。ふわふわして素敵なつけ心地。一緒に寝ているときに腕などが当たっても、クレイさんが痛くない。
昼用は私の趣味。結婚するにあたり、下着もずいぶんと買い換えた。新しい環境に行くのだから、自分の気持ちを上げてくれるものを。長く使えて、素敵なものを。
彼の好みなど知らなかったので、完全に自分の趣味で選んだ。
それを今になって、彼に品定めされているらしい。……困る。
最初は驚いて、「キャッ」と声が出た。
ソファに座った私のスカートを、通り過ぎざまに大きな手がめくったので。
中に履いているものを一瞥すると、彼は指を離して去っていった。一体どういう意味があるのか分からず、さりとて尋ねることもできず、悶々とした気持ちで入浴し、ナイトウェアに着替えた。
翌朝は、少し気合を入れて下着を選んだ。夜用が白だから、清楚な感じが好きなのかと思い……ベージュ色で、ショーツの上部にフリルがたくさんついたものを。ブラには控えめな刺繍がされていて、落ちついた、上品なセットだ。
夜。ソファに座っていたら、隣にいるクレイさんが私の太ももを撫でてきた。そのままスカートの中まで手が伸びて、拒んでいいものか迷った。彼の手を叩くのは気が引けたし、今夜そういう気分なら受け入れてもいいかも、と、ほだされてしまって。
大きな手のひらがスカートを押しあげた。中から出てきたベージュ色の下着と、隙間なく揃えられた太もも。……恥ずかしい。けれど彼を見るほうがもっと恥ずかしくて、私は自分の足に視線を向けて固まっていた。
彼は無言で手をどけた。せめてなにか言ってほしい、と私は思った。
翌日は白にした。上部がレースの形にカットされていて、赤やピンクの刺繍で飾られたもの。色合いが派手なので清純派の感じはしないが、とりあえず白い。
やはり彼はめくってきた。今夜は二、三秒眺めて、口角を軽く上げた。スカートを下ろす手つきも優しく、さらには太ももをぽんぽんと叩いていった。気に入ったらしい。
夫婦のコミュニケーションって、こんなものなのかな?
本心を言えばセクハラを受けている気分なのだが、彼のほうが歳上で経験も豊富なので異を唱えていいのか分からない。それと気に入った理由も分からない。色? 形?