マンドリカルド×ぐだのNL
ピクシブに投稿したやつの続き。なんだかんだあって付き合うことになった2人。いよいよ初デートとなる。ただ2人がきゃっきゃしてるだけのゆるいお話。プロットは基本的に書きながら考えます。転の部分だけ考えてて、それは立香がナンパされるところ。そこを彼氏なんすけど?と横から入ってく感じで。
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自分には縁がないものと素通りしていた雑誌のコーナーに食らいつくように見入る。その中にある、男性のイケてるコーデが載っている一冊を立ち読みして、内容も頭に入ってこないまま衝動買いしてしまった。内心これでよかったのかと心配になるも、自分には初めてのことだからしょうがない。家に帰って雑誌を改めて見るとそこには初めての光景ばかり広がっていた。陽キャが買うようなもんを買ってしまった興奮で、一字一句零さないように読む。その本には目的のデートコースの記事もある。女性をリードしている男性モデルの写真を見て、自分もこうなるのかと思うと顔がにやけてしまう。いかんいかん、調子にのるとろくなことがない。俺は、パンッと頬を叩いて真面目にその記事を読み漁った。
——決戦は、今週の土曜日だ。
イアソンから次に進展するのはまだかかるだろうと予告されていたが、事態を動かしたのは告白から一週間後の立香の言葉だった。
「ねぇ、これ気にならない?」
俺の席に雑誌を持って来た立香が、あるページを指差してこう言った。紙面には『チーズティー』という謎の単語が踊っていた。
「チーズティー?初めて見る単語っすね」
「うん、最近ブームになるかもしれない飲み物だって。タピオカの次にくるかもしれないって」
「美味しいもんなんすかね、それ」
「確かめに行こうよ。今週土曜日空いてる?」
「え、空いてるっすけど」
「じゃ、決まりね!」
え、と喉が鳴って、頭が急な展開についていけてない。えーとつまり、これって。
「……デート、ってこと?」
「それ以外に何があるっていうんだい?マンドリカルドくん?」
ニカッと笑んだ立香は、俺の頬をちょんと突いた。
「初デート、ってことになるかな?」
その単語を聞いて触られたところもろとも赤くなる。展開早くないか!?いや遅いのか!?世の中のカップルの進展なんか知らないけど!俺が返す言葉に迷っていると、頬を両手で挟まれて琥珀色をした瞳で見つめられる。恥ずかしくなって目線を横にずらすと、こら、と怒られた。
「まだ慣れない?」
「う……ちょっと、だけ。というかマジで実感がない」
「もー、そういうとこも好きだけどさ。大丈夫、そんな大したことじゃないから」
「それが俺にとっては大したことなんすけどー!?」
「あはは!もう可愛いなぁマンドリカルドは!」
今度は頭を抱きしめられて撫でられる。俺の彼女ってこんなに積極的だったっけなと友達時代のことを思い返す。そもそも友達だと言ってきたのは立香のほうからだった。あ、そうだった。元からこういう人だった。
「待ち合わせには遅れない!それだけは守ってね?」
「……うっす」
こんな感じで、俺の初デートの日時は突如として決められたのだった。
(流石に早く着きすぎたか……)
あまりの緊張で二十分前に待ち合わせ場所に到着した俺は、ポケットから雑誌の切り抜きを取り出した。そもそも行くところは決まっているが、流石に一箇所だけでは終わらないだろうと、デートコースが書かれたページを切り出して持ってきたのだ。無料で見られるスポットがまとめられたそれをもう一度読み返す。行けそうな範囲を頭で順繰りに思い浮かべて、立香と並んだ自分をイメージする。思わず顔がにやけそうになるのをぐっとこらえると、目の前に立香が現れた。
「お、いたいた!早かったね!」
その姿に心臓がどきりと跳ねる。白ニットにピンクのダッフルコート、そして伊達メガネをかけていて、いつもの雰囲気とは違う大人びたものだった。目が釘付けになる。
「……なんか、変?」
見とれたまま何も発さない自分を変だと思ったのか、首を傾げて尋ねられてしまった。
「いや、そんなことないっすよ。めっちゃ可愛いなーって……あっ」
思ったことがそのまま口から飛び出してしまった。いや実際可愛いから間違いないのだが、もっとこう気の利いた言葉はなかったのだろうかと、自分をちょっとだけ責めた。
「そう?そう言ってもらえて嬉しいな。これこの前買ったばかりの服なんだ。今日着ていこうと思ってさ」
「わざわざ今日のためにそんな……」
「いやそりゃあ気合い入れるっしょ!なんてったって初デートなんだから!にしてもさ」
今度は俺の姿をまじまじと見られる。色々考え抜いた挙句、普段の自分が好きなのだから、そのまま普段通りでいこうと結論づけたのだが、何かおかしいところでもあるのだろうか。
「……なんかちょっと意外だった。もっと大人しいの着てるのかと思った」
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初公開日: 2020年01月11日
最終更新日: 2020年01月11日
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