その先を聞きたくなくて、ぼくは貧弱な体に無理やり力を入れて立ち上がろうとした。バランスを崩して、ストレッチャーごと倒れる。
「神さま、どこにいるの!?」
起き上がることもできず、岩がむき出しの冷たく硬い床に這いつくばったまま、ガラスの函の中の神さまに向かってぼくは手を伸ばした。
弟を失った夢の中でそうしたように。でも、その手に掴めるものも、その手を掴んでくれるものもどこにもいない。あの夢の中で、塔の上から飛び降りた弟を受け止めるはずだったぼくの手は、なにも受け止められなかった。ぼくの手の中にはなにもない、そのなにもないことが何よりも重い。
すぐに腕に力が入らなくなって、ぼくの手は床の上に投げ出された。それでもなんとか顔だけを上げて、ぼくは涙で滲んだ目で神さまの方を見ようとした。
神さまは、ガラスの箱の中にいる。そして――なにも言わない。なにも言わない。……なにもできない!
「13号、お前は……」
ぼくの体を抱き起こそうとする1号さまの手を振り払って、ぼくは叫んだ。
「神さまは、どうして答えてくれないの!? どうして、弟を返してくれないの!? 神さまなのに! 神さまがそこにいるのに!」
顔だけを向けて1号さまを睨みつけ、ぼくは叫び続けた。自分でももう、なにを言っているのかわからなかった。
1号さまは、なにも言わなかった。なにも言えなかった。気まずそうに目を逸らした。
ずっと年上の大人を言い負かした暗い歓びが胸の中から湧いてきて、ぼくはそれを吐き出すようにさらに叫ぶ。
「どうして神さまは、なにしてくれないの!? どうして助けてくれないの!? なにもしてくれないなら、助けてくれないなら……」
「胸のつかえが取れる」って言葉を、本で読んだことがある。意味を調べてみたら、心配なことや気がかりなことが解決して、安心するって意味だった。
でも、ぼくにとっては違った。違っていたってことを、ぼくはここで初めてし