毎週木曜は滑り込みの日。
 というわけで今日は怪獣王ゴジラと人気を二分するガメラ映画の豪華3本立て!
 まず1本目は、遡ること61年、1965年制作の最初のガメラ。わたくし人形使いはガメラ作品は平成ガメラからなので、初代ガメラを観るのはこれが初めて。
 舞台は北極。日本の砕氷船「ちどり丸」がエスキモーの集落にて謎の亀にまつわる伝承を調べていたところ、国籍不明の戦闘機が上空を通過。アメリカ空軍に撃墜された不明機には核爆弾が搭載されており、その爆発のショックで氷原の地下深くに眠っていた伝説の大怪獣ガメラが覚醒!
 自らのエネルギー源である熱と光を求めて襟裳岬に上陸するガメラ。果たしてこの大怪獣を止めることはできるのか!?
 いやー面白かった!
 65年制作ということでモノクロ映画なんですが、冒頭でガメラの甲羅や表皮がドアップになるシーン、モノクロなのと実物なのが相まって、生物感が非常に強くCGにはない迫力というか存在感を覚えました。CGだとあそこまでドアップにするのは難しいだろうし、そもそもそういったシーン自体があまりない印象だったのでいきなり強いインパクトを受けました。
 それにしても、ゴジラの放射火炎にあたるガメラのアイコンとも言えるあの飛行形態、もうこの時点でいきなり正解が出てしまったと言える完成度とインパクトです。ゴジラの放射火炎はさまざまな演出や変化を経ているのに対し、ガメラのあの手足を引っ込めて回転して飛ぶというスタイルはもうこの時点で完成しておりアレンジはまったくと言っていいほどされていない。今日は奇しくもガメラ作品を連続して3作見ることになりましたが、このスタイルの完成度とインパクトを改めて感じさせられました。
 また、これは以降のガメラ作品全般に言えることなんですが、ガメラシリーズにはいわゆるG-フォースのような超兵器はほぼ登場せず、基本的にその場、その時代で可能な技術を絞り出して戦うのがいい。特に各国が協力してことに当たる姿勢は「今だと絶対ギスるよなあ……」と思わずにはいられません。だってアメリカとソ連だしなあ……。
 ソ連といえばソ連って言葉が普通に出てくるのも時代を感じますね。あと大ニュース!って新聞の1面がバーン!って出てくる演出ももう完全になくなったといっていいもので懐かしい気分になりました。自分の年齢は考えない方向で行きます。
 次、2本目は記念すべき平成ガメラ第1作!
 平成に蘇ったガメラシリーズ記念すべき第1作、レンタルでも劇場でも配信でももう何度も見てますが好きな作品は何度も見ます文句あっか。
 舞台は1995年の日本。太平洋上でプルトニウム輸送船「海竜丸」の警護に当たっていた海上保安庁巡視船「のじま」が、洋上で突然の座礁事故に遭遇。周囲になにもないはずの洋上での座礁という不審な出来事に困惑する一等乗組員・米森良成と乗組員たち。その謎の環礁は、移動していた――。
 時を同じくして、福岡市動植物園の鳥類学者・長峰真弓は、長崎県警の刑事・大迫力とともに謎の巨大な鳥の目撃事件が起こったという五島列島・姫神島を訪れていました。そこで長峰が見たものは、台風通過後のように荒らされた家屋と巨大な排泄物。その中には、調査を行っていた彼女の恩師の万年筆と眼鏡が混じっており――。
 これらの事件の中にいる2種の巨大生物の正体とは!?
 繰り返しますが面白い作品は何回見ても面白いんですよね。
 本作における調査からの仮説、仮説からの実践という流れで怪獣に対抗する人類側の流れがいい。巨大な謎たる怪獣に、人類はその最大の武器である知恵でもって対抗する、この構図が美しいんですよね。
 そしてまた人類側もあるものは協力しあるものは反発しという構図がまた人間ドラマを深めています。怪獣映画において怪獣パートと人間パートはしばしば反発・対立するものとして論じられますが、本作においてはすべての人がガメラとギャオスという怪獣に対抗するために行動しており人間ドラマも常にそこに立脚してるので、要するに「怪獣映画なのに関係ないことに尺を取られる現象」が発生しないんですよね。人間同士のいざこざも全部怪獣をどうするかというシナリオの上に立脚してるので。
 そして福岡ドームで捕獲されたギャオスが脱出したあとの切断された檻の切断面が鏡みたいになってるシーンはいつ見てもわくわくしますね。
 他にも本作には、みんな大好き「翼長約15メートル! しかもこいは、人ば襲う!」とか「トキは人を食いませんよ」といった名台詞が山ほど聞けるので満足です。あと外務次官の斎藤さんは萌えキャラ。
 もちろん特撮部分も名場面ばかり。破壊された東京タワーの上に佇むギャオスのショットは本作どころか平成ガメラのアイコンとして有名ですし、ガメラとギャオスのタイトル通りのダイナミックな大怪獣空中決戦からのコンビナートでの決着の流れは何回見ても最高。あの最後の超音波メスとプラズマ火球の撃ち合い、あれって改めて見ると西部劇の撃ち合いを意識してるんですかね。
 そして3本目は昭和に戻ってこの作品!
 「大怪獣空中決戦」と似て非なるこちらの「大怪獣空中戦」は昭和ガメラの第3作。対戦相手は「大怪獣空中決戦」と同じくギャオス。
 こちらも初見でしたが、「大怪獣空中決戦」とはまた異なる戦いを楽しめました。
 次々と噴火を続ける火山。ついに富士山までもが噴火し、その熱に引き寄せられたガメラが飛来します。それと同時に、二子山の山腹が緑色の光を放つという怪現象が発生。ガメラ調査団を乗せたヘリが、二子山から放たれた黄色い光線によって切断されるという事件が起こります。
 一方で双子山の麓の山村では、中央自動車道建設に伴う立ち退き問題が激化していました。その村長の孫である栄一がギャオスに襲われてしまいます。そこに駆けつけたガメラによって栄一は救出され、人々は衝突しながらもギャオスを撃退するすべを模索し始めます。ギャオスは撃退できるのか!?
 まず思ったのが、人間ドラマパートの軸であるいざこざが「中央自動車道建設に伴う立ち退き問題」というのが実に時代を感じます。また、当然のことなんですが登場するさまざまなガジェットが昭和のそれで実にノスタルジー。黒電話やダイヤル式のテレビなんかを見てるとおもひでが脳内から溢れ出てきますよ。
 本作でのギャオスはあからさまに「人食い怪獣」であることをアピールしておりかなり怖い。数ある怪獣の中でも、かなり明確に「人間を餌としている」という点を強調されている印象でした。
 対するガメラは初代よりもさらに明確に「人間の味方、子どものヒーロー」として描かれており、ゴジラがあくまで「怪獣対怪獣」であるのに対し、「ヒーロー対怪獣」の構図で差別化しているのがわかります。
 しかし、ギャオスに抗するのは決してヒーローたるガメラだけではないのがいい。人類側もまた持てる知恵を総動員して事に当たっているのがいいんですよね。こちらも超兵器的なものはまったく登場せず、目撃者の証言や科学的見地から対処法を導いていく展開は推理ドラマ感もあって楽しめました。目を回して昏倒させるってのは昭和らしいトンデモでしたが。
 あと個人的に村長が好き。保証金目当てで立ち退きをずっと渋ってたのが最終的にはギャオス撃退のために持ち山に火をつけることを決意するところとか、ああいうの好きなんですよね。
 「大怪獣空中決戦」の方のラストのギャオスの最期の超音波メス、あれが本作のオマージュだったことを知れたのも収穫でしたね。
 次は「レギオン襲来」と「邪神覚醒」を連続で見るぞ!
 
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塚口サンサン劇場「大怪獣ガメラ」「大怪獣空中決戦」「大怪獣空中戦ガメラ対ギャオス」見てきました!
初公開日: 2026年02月13日
最終更新日: 2026年02月13日
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