クリスマスの時期ですね。クリスマスの映画といえばみなさんさまざまな作品を思い浮かべると思いますが、今日見てきたのは実は未見だった「東京ゴッドファーザーズ」!
 写真撮ってくるのは完全に忘れていた上になんかPCとスマホの接続がうまく行かない。
 さておき、感想を。
・あらすじ
 クリスマスを迎える雪の東京。その寒空の下に、元競輪選手のギン、元ドラァグ・クイーンのハナ、家出娘のミユキの三人のホームレスが暮らしていました。クリスマスプレゼントを探そうというハナの提案で、三人はゴミ捨て場をあさりに行きます。そこで三人が見つけたのは、捨てられていた赤ちゃん。子どもが欲しかったハナちゃんは大喜びで赤ちゃんに「清子」と名前をつけて育てようとしますが、ギンとミユキは警察に届け出ようと言います。結局三人は赤ちゃんの親を探しに行くのですが、その先々で騒動に巻き込まれてしまいます。果たして三人は赤ちゃんの親を見つけることができるのでしょうか?
・地に足がついた今敏作品
 今敏作品といえば、オセアニアじゃあ常識な「パプリカ」、現実と映画の世界が交錯する「千年女優」など、超現実的な描写が特徴。
 しかし本作にはそうした描写はほぼゼロと言っていいほどなく、いわば地に足がついたイレギュラーな今敏作品となっています。それが逆説的にファンタジー性というか寓話感を増してる感じがありました。
 作中では超常現象的なことはラストを除いて起こらないんですが、それであれだけの騒動が起きてあのラストに行き着くというのが実にファンタジーで、その収束にはしっかり今敏作品のテイストを感じました。
 今敏作品のテイストと言えば、オタクならみんな大好き「スタッフ名が路上の表示物に描かれているOP」はしっかりあるので安心です。
 あと「雪の東京」と言えば劇パト2ですが(断定口調)、そのへんも謎のリビドーが満たされた感じですね。
・人の縁という限界線
 わたくし人形使いは家族愛アンチです。なんだそりゃ。
 つまり、いろいろあった末に最終的に家族愛ですべてが解決したり、家族愛が無謬の正当性を持ってすべてを解決するというような流れを毛嫌いしています。ああいうの、一種のデウス・エクス・マキナだと思うんですよね。なので「ハッチング」とかああいう方向性の家族大崩壊系ムービーだーいすき。
 で、本作を見てて思ったんですが、もちろん本作は不思議な人の縁が結ぶ奇跡の物語であることは間違いないんですが、ある意味ではホームレス三人組は結局のところ「人の縁」という限界線の中に囚われざるをえなかったとも感じました。
 「世捨て人」という言葉がありますよね。世俗を捨てて社会から離れた人のことですが、ホームレスとなった三人は、それぞれの理由で家族や社会との関わりを捨ててきた人たちです。しかし、彼ら彼女らは結局のところ「家族」というつながりを求めずには、頼らずにはいられない。これ、「他者との関わりを捨てては人は生きていけない」というポジティブな側面ももちろんあるとは思いますが、観ててそれ以上に「人間は真に世を捨てることなどできない」という限界線のように見えました。登場人物のほぼ全員が、子どもという存在が形成する家族という集団単位のもたらす幻想に翻弄され続ける物語だったように思うんですよね。
 そもそも一連の事件の発端は清子の母親を名乗る女性である幸子が、自分の子を失ったショックから他人の子を誘拐したこと。ここにもうすでに「家族という形態を維持しなくてはならない」という呪いを感じました。一連の事件は不思議な縁ですべての登場人物がつながっており、かつて自分が属していた家族と再びつながるという結末になっています。これはもちろんある側面ではハッピーエンドなんでしょうけど、別の側面では元の木阿弥になったとも言えるなあ……と考えてしまうのは穿ちすぎでしょうか。
 この作品で真にハッピーエンドを迎えたのは、あの名もなきホームレスの老人だったんじゃないですかね。
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人形使い
こんばんは。配信を見に来てくださりありがとうございます。
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塚口サンサン劇場「東京ゴッドファーザーズ」見てきました!
初公開日: 2025年12月20日
最終更新日: 2025年12月21日
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