さて11月になってしましました。もはや今年もあとがない。
 なのでどんどんやっていきます各種感想。
・アングラな夜宴(ニセキノコモドキ)
 地霊殿でのあれこれを好んで描かれているサークルさん、今回は表紙で分かる通りお燐が主役です。
 大晦日を迎える旧地獄、旧都水道管理局に務めるかつて地霊殿にいた一人の妖怪が、久しぶりに地霊殿に帰るところからお話は始まります。
 地霊殿は年末パーティの準備の真っ最中。そのバタバタを取り仕切っているのはさとり様の右腕たるお燐。
 本作を読んで思ったんですが、本サークルさんが描かれる一連の地霊殿を舞台にした作品は、策謀渦巻く権謀術数の頭脳戦であると同時に、一種の「お仕事マンガ」という側面もあるのかなと思いました。
 で、ひとくちに「お仕事マンガ」と言ってもその種類にはいろいろあります。地霊殿は旧地獄を取り仕切る役割を持った集団なので、必然的にキャラ単体にフォーカスした「職人モノ」や「復帰モノ」ではなく集団を描いた「組織モノ」あるいは一種の「会社モノ」になるわけですね。
 そこでまずかつて地霊殿にいたけど外の組織に就職していった側であるオリモブキャラの面々と地霊殿に残り続けた側であるお燐との意識的な温度差を描いているというのが新しいと思います。
 本作の後半で「直接褒めるんじゃなくて間接的に褒める」という話が出てきますが、本作のメイン軸であるさとり様とお燐の関係性も直接的ではなく間接的なんですよね。さとり様からお燐への評価は、お燐やさとり様の周囲にいる面々から伝えられるという。
 そしてそれを悟ったときのお燐の表情よ……。「キャラの表情」はマンガの命と言える要素のひとつであることは言うまでもありませんが、この表情はまさにマンガというビジュアル媒体でしか表現し得ないものだったと思います。「筆舌に尽くしがたい」という表現がぴったり。
 しかも本サークルさんの絵柄は思いっきりデフォルメに寄せたものなので、表情も思いっきりデフォルメしたものになります。そのデフォルメした表情の中に、照れや嬉しさなどなどのさまざまな感情がないまぜになっているのを感じました。
 しかしまあ、ラストページを読むにつけ、本作の内容はぜーんぶ壮大なお燐の自虐風自慢だったような気がします。
 あとおめかしさとり様が気絶するほど可愛い。
 今日はここまで。
 
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第21回東方紅楼夢戦利品レビューその4
初公開日: 2025年11月01日
最終更新日: 2025年11月01日
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