今日は用事で梅田に行ってきたので、それに合わせて見てきました。今月もまた見たい作品がたくさんあるので行けるときに行っておかないとどんどん後回しになってしまうのでどんどん見ていきます。
というわけで今日見てきたのはこれ!
なぜか若おかみと一緒くたにされたりど根性ガエル扱いされたりしてるヴェノムシリーズ、本作が第3作にして最終章。ついにエディとヴェノムに別れのときが来る、のか。
さて感想なんですが……うーん、正直なところイマイチでした。
これには明確な理由があります。それは、今回の敵が人物(キャラクター)ではなく状況(シチュエーション)だったから。
第1作「ヴェノム」ではカールトン・ドレイク/ライオットが、第2作「ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ」ではカーネイジがそれぞれエディとヴェノムの前に強大な敵として立ちふさがります。
で、本作での敵となるのがヴェノムやライオット、カーネイジたちシンビオートを作り出した創造主・ヌル……ではなく、その尖兵であるゼノファージたち。ヌルは宇宙の牢獄に囚われており、そこから脱出するためにエディとヴェノムが持つエネルギーサインである「コーデックス」を狙って彼らを襲撃させます。そしてヌルは脱出の暁には全ての惑星と宇宙を消滅させることを画策しています。
しかし、ヌルは今回全編通して封印されっぱなしでエディたちと直接戦うことはありません。つまり今回の敵はヌルの尖兵であるゼノファージだけ。ゼノファージにコーデックスを奪われることはすなわち地球の消滅を意味します。
つまり今回の敵は、明確なキャラクターであるヌルではなくゼノファージ、ひいては「ゼノファージにコーデックスを奪われたらアウト」という状況なわけです。
ゼノファージはまあ要するにエイリアンで個別のパーソナリティを持ったキャラクターではありません。なので今回、直接的に敵対・対決するヴィランがいないということになるんですよね。
もちろん、状況(シチュエーション)が敵であること自体がダメなわけではありません。いわゆるディサズタームービーでは火事や台風や地震といった状況が敵になるわけですし。しかし「ヴェノム」「ヴェノム レット・ゼア・ビー・カーネイジ」と来て今回がこれだとなんか拍子抜け感が大きいんですよね。冒頭でいかにも今回の大ボスって感じで出てきたヌルがぜんぜん本筋に絡んでこないのは盛り上がりに欠けると感じました。
ゼノファージもモンスターとして新しいかというとあんまりそうでもなく、ポジション的には兵隊に過ぎないのであんまり「強大な敵」といった印象は感じられませんでした。強力な個体が出てくるとかでもなく、ラストバトルでも大量に出てくるってだけでモンスターとしてのバリエーションにも欠ける感じ。人間を食ってその破片を後頭部から霧吹きみたいに吹き出すギミックは好きだけど。
今回のストーリーの軸は言うまでもなく「エディとヴェノムの別れ」なんですが、これも十分に描かれていたかと言うとうーんといった感じ。
そもそもふたりの絆の深まりはすでに「カーネイジ」までで十分に掘り下げられていたので、その部分を本作でやられても正直蛇足感がありました。
エディとヴェノムどちらかが死なないとコーデックスの存在がヌルに露見してしまう=エディとヴェノムは別れなくてはならないというのが本作のキモであるはずなんですが、そこが本作で切迫感のある要素として扱われていたかと言うと、コーデックスの存在はヴェノムが完全に表に出ていなければ察知されないのであんまり切迫感がなく、そこも不十分。
ふたりがニューヨークを目指す旅のパートはロードムービー的で良かったとは思いますが、ふたりを拾った一家もストーリー上でイマイチその存在を活かしきれてなかった気がします。やがて来る避けられない別れがキモであるなら、あそこはエディとヴェノムの二人旅でも良かったのでは。
なんかこう書いていくと本作は全体的に「エディとヴェノムの別れ」というキモの部分を取り巻く周辺パートがことごとく蛇足感があるんですよね。ラスヴェガスのパートとか絵面は面白かったけどストーリー的に必要だったかと言えば別に……だったし。
今回はエディとヴェノムを追跡する科学者であるテディ・ペイン博士やアメリカ軍の将官であるストリックランドによって捕獲されていた多数のシンビオートたちが大量のゼノファージたちと戦うシーンがあるんですが、ここも各々のシンビオートたちが名前すら出てこなくてイマイチ盛り上がれませんでした。映像やシチュエーションは良かったんですが、エディとヴェノム以外のキャラに十分に感情移入できなかったです。
特に冒頭で意味ありげな回想シーンがあったペイン博士、でもそこから特に掘り下げもなくなんか流れでシンビオートに寄生されて戦ってましたがなんか、あー戦ってる……って感じでどうにも盛り上がらない。
もちろん本作にはいいところもあって、冒頭のバーのシーンとか終盤のヴェノムの回想シーンとかエンドロールのいろんなヴェノムのシーンは良かったんですが、全体を通して考えてみると本作は全体的に蛇足感と物足りなさが勝ってしまった印象です。
わたくし人形使いはいわゆるマーベルに関しては全然詳しくないので詳しい人が見ればいろいろ分かるのかもしれませんが、個人的には前2作の方が面白かったですね。