はい、紅楼夢原稿の最終締切が来週に迫ってきてて正直吐きそうなんですが今日も塚口に行ってきました。なぜなら上映が終わってしまうから。
というわけで今日見てきたのはこれ!
治安が最悪のトーキョーちほーでオオカミのフレンズがどったんばったん大騒ぎ! まあフレンズはどこにもいないんですけどね……。
本作はみんな大好きプロダクションIGによるアニメーション作品。押井守がさまざまなメディアで展開している架空の昭和史を舞台とした「ケルベロス・サーガ」のいち作品として位置づけられています。
主人公である伏一貴は首都圏治安警察機構、通称「特機隊」に所属し、首都東京を跋扈するテロリスト集団「セクト」の掃討任務をこなしていました。しかしある日の任務の際、「赤ずきん」と呼ばれるセクトの武器運搬係の少女を即座に射殺できず、自爆を許してしまいます。
任務を解かれて訓練校に戻された伏は、赤ずきんの少女の姉を名乗る女性、雨宮圭と出会います。彼女との出会いによって次第に変わっていく伏。しかしその背後では、特機隊、警視庁公安部、そして首都警公安部の思惑が複雑に絡み合っていたのでした。
わたくし人形使いは本作はレンタルでは見たものの劇場で見るのは例によって例のごとくはじめて。本作は前述のとおり複数の組織の思惑が絡み合う、押井監督が大好きな内ゲバなので複数回見てようやく各組織の構造が分かる感じですかね。
また、本作はシアター3での上映だったんですが、ちょうど上のシアター4で「マッドマックス:フュリオサ」を上映してたせいで天井から地響きみたいな音響が低く響いて来てました。これが本作の世界観における「いつもどこかでテロリストの不穏な動きが続いている空気」を醸し出していました。
「まちの映画館 おどるマサラシネマ」にて書かれている通り、映画というものは何回見ても内容自体は変わりませんが、「映画館」という非日常空間で鑑賞することにより特別な体験となるわけです。「天井から地響きがする」というのはそもそも「映画館だから」じゃないのではって? それはそう。サンサン劇場は唯一むにむにの映画館です。いろんな意味で。
そしてやはりプロテクトギアはいつ見てもカッコイイ。かつて「ケルベロス 地獄の番犬」のジャケ絵を見てプロテクトギアの戦闘シーンが実写で堪能できるものと思ってたら中身は「台湾ぶらり旅エビチリとカルピスを添えて」といった感じでぐんにょりしていましたが、本作ではプロテクトギアの戦闘シーンがお釣りが来るほど堪能できます。
忘れてはいけないのが塚口の音響ですね。汎用機関銃MG42の重く鈍い発射音は、テロリストの用いる小火器とは明らかに差別化されたこの銃声が、無表情で不気味な仮面を被ったプロテクトギアとともに異様な威圧感を放っていました。
そして本作のタイトルであり、端的に「スパイ」を意味する「人狼」は一体誰なのか。前述の通り本作は一度見てたのでその辺は知ってたんですが、やはりこの結末はやるせない。ラストまで表情や感情をほとんど表に出さず、その素顔をもプロテクトギアのマスクの奥に封じてきた伏が、最後の最後で表情を崩すあのシーンがなあ……。
塚口では「まさかこの作品がスクリーンで見られるとは!」という上映作品が山ほどありましたが、本作もそんな作品のひとつです。そしてさらに次回からはまさかの「機動警察パトレイバーWXⅢ」が上映されるので死んでも行かねば。