懐かしさが胸の奥から溢れてきて、泣きそうになってしまう。
ぼくはどこの誰とも知れない曖昧な立場から、あの頃のぼくらとそっくりで、でもちょっとだけ違う彼らの冒険を見守っていた。
不思議な気持ちだった。
ぼくの知っているサーバルちゃんとそっくりで、でもどこか違うサーバルちゃんが、ぼくの知らないヒトの少年と友だちのカラカルといっしょに、ジャパリパークを旅していくのを、ぼくは眺めていた。
その頭の隅で自意識を失わないように踏みとどまりながら、ぼくはこの現象の正体について考え続けていた。
セルリウムを保管していた地下室で、ぼくは自ら大量のセルリウムに取り込まれた。[[rb:ここ > ・・]]はセルリウムの内在意識……夢の中だろう。ぼくの記憶を取り込んだセルリウムの中で、その記憶が再構築されて出来上がったのがこの世界だと、ぼくは考えた。
これがセルリウムによる単なる形態反射のようなものなのか、それともセルリウム、ひいてはセルリアンの自意識7日はわからない。でも、この実験でセルリアンが自ら「輝き」を再生産できるようになれば――。
ぼくは幽霊のような状態のまま、一行の冒険に誰にも知られないままついていった。
サーバルちゃんと友だちのカラカルは、キュルルと名付けられた少年の「おうち」を探してジャパリパークのいろんな場所を旅していった。
その手がかりは、キュルル……くんが持っているスケッチブックだった。スケッチブックにはいろんな場所の絵が描いてあった。そしてキュルルくんはそれを手がかりにさまざまな場所を訪れ、たくさんのフレンズと出会うたびにスケッチブックに絵を描いていた。思い出の絵。「輝き」そのもの。次々と「輝き」を残しながら、キュルルくんはサーバルちゃんたちと一緒に旅を続けている。
「輝き」の再生産と回復。けものとは一線を画す、ヒトだけが持つ特殊能力。セルリウムの夢の中におけるこの少年の行動に、ぼくは大きな希望を感じていた。
これなら、今まで一方的に「輝き」を奪うしかなかったセルリアンに自分自身で「輝き」を生み出し、再生産する能力を与えられるかも知れない。それが実現できれば、ぼくの研究の最終的な目標である「セルリアンのフレンズ化」も夢ではないはずだ。そうなればフレンズとセルリアンは敵対する必要がなくなる。――サーバルちゃんが危険に巻き込まれることもなくなる、そのはずだ。
サーバルちゃん、キュルルくん、カラカルの一行はアヅアエン、竹林、海岸、アリ塚、ジャングルエンといったジャパリパークの各所を巡っていく。そして、ジャングルエンに配備されたラッキービーストからの情報で、ヒトが住むという施設を目指して旅していた。かつてのぼくと同じように。
サンドスターの力でフレンズとなった動物たちが住むこのジャパリパークにおいて、ヒトは極めて特殊で……そして孤独な存在だった。ヒトに近い姿と性質を備えたフレンズとなった動物たちの中で唯一、自分と同じ種族がいない。それがジャパリパークにおけるヒト……ぼくだった。
キュルルくんも同じだった。