コンプ目指してプレイしていた「HER STORY」、ようやくコンプしました。
 長かった……プレイ時間のほとんどは、実は動画ファイルの並べかえに費やしていたと思われます。
 本作はある男性の行方不明事件に合わせ、その男性の妻であるハナに対して行われた合計7回の事情聴取動画を検索し、事件の真相を探るというもの。
 プレイヤーの目的は、メイン画面でもある古めかしいCRTモニタの端末を使って、キーワードを入力することで無数に分割された事情聴取動画データを探し出すこと。しかし、一度に見られるデータの数には限りがあるので、プレイヤーは複数のキーワードを組み合わせたり別方向からアプローチしたりといった工夫が求められます。
 「手間」というのは基本的に利便性を追求すると排除されるべきものとなりますが、一方でゲームの面白さの一部をこの「手間」が担っているのも事実。本作は、「一度に閲覧できるデータの数が限られている」「動画データの順番は自分で並べ替えなくてはいけない」という「手間」を楽しめるならより没入できると思います。でも3桁ある動画データを全部並べ替えてナンバリングするのはかなり手間だった……。
 発見した動画は画面下部に登録できるんですが、この動画を並べ替える際にはひとつずつ移動させなければならず、割り込ませることも出来ません。なのでファイルの移動はけっこう辛かった。まあ別にやらなくてもいいんですけどね。
 事件の真相はカンのいい人ならけっこう早い段階で気づくかもしれませんが、ゲーム側からは明示的には語られません。そのためプレイヤーは、断片的な情報を頭の中で整理、想像する必要があります。動画データは取調室での会話のみなんですが、ハナを演じる女優さんの演技が非常によく、画面には映らない生活背景やそれまでの人生すら感じさせてくれます。要素を削ぎ落としたプレイヤーがPC画面の前に座ってる設定の没入型のゲームはいくつかありますが、その中でも本作はかなりの良作なのでおすすめ。
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