無事紅楼夢原稿も終わったので公開された映画を片っ端から見ていきますよ。
 というわけで今日見てきたのは「コカイン・ベア」!
 山の中に投下されたコカインをクマがキメてさあ大変!という実話を元にしたキュートなくまさんとの命をかけたふれあいを描いた感動作です。
 ちなみに実際の事件の方では、クマは暴れるまもなくコカイン中毒で死んでしまったそうですが、こちらのクマさんは元気に走り回っているので困りもの。
 クマのほうがガンギマリなら人間の方もなんか全体的におつむが若干ユルいあんぽんたんな感じで、スプラッターコメディとして楽しめます。
 R-15となっていますが直接的なグロはけっこう控えめでしたね。ポロリはありますが頻度は少なめ。ラストの方で割と盛大にポロリしてましたが、そういうのが平気な人なら安心して見られるのでは。
 前半部分では直接的なグロはあんまり出てこない代わりに、「コカインで凶暴化したクマが何処から襲ってくるかわからない」という緊迫感が楽しめました。
 特に熊に襲われたときにやってはいけない行動のひとつである「木に登る」をやってしまったときに絶望感よ。
 本作のクマはいかにもフィクションの怪物って感じの身長3メートルの放射能汚染クマとかではないんですが、それがかえって地に足の着いた恐ろしさを煽ってていい感じ。あと要所要所でちょうちょを追っかけたりいきなり寝たりとやたらかわいいアピールをしてますが、その2秒後には人間を美味しく頂いたりしてるので油断なりません。
 人間側としてはまあ軒並みあんぽんたんばっかなんですが、自分の子供を救うために奮闘するお母さんや妻をガンで亡くして悲しみに暮れるギャングとその友達など、人間ドラマもけっこうしっかりやってるのが意外。
 あと印象的だったのが、本作のクマはメスで母グマ、メインキャラもお母さんということで「母は強し」な展開になってたところ。父親……というか父権社会の象徴ポジションの麻薬王が最終的にはモグモグされてしまったところを見ると、本作には父権社会の否定というメッセージもあるのかな……いやそんな高尚なノリじゃなかったぞこの作品。
 クマの方は母グマということでわかいい子熊も登場するんですが、終盤まではラリって見境なしに暴れてた母グマが、終盤で子熊のピンチに雷鳴を背にさっそうと現れたシーンはなんだかよくわからないまま感動して母グマを応援したい気持ちになってました。なんか騙されてる気がする……。
 ラストはなんかいい話風に終わってますが、よく考えたら投棄されたコカインは大部分がクマのお腹の中だし、ギャングの親分は死んじゃってこれからどうすんの?って感じだし、子ども二人は開幕早々コカインを経口摂取してるし、そもそもクマはまだ生きてるしでよく考えたらなーんにも解決してないのでは……。最終的な勝ち組は残ったコカインをいつの間にかちょろまかしてたチンピラでした、という……。
 個人的にはもうちょっとクマの野性味あふるるお食事シーンがたくさんあっても良かったと思いますが、ポロリが多かったので良しとしましょうか。お気に入りお食事シーンはVS救急車。
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