ライダンのネタバレ注意&メタ的要素注意
本文の執筆配信。もしくは推敲&誤字修正します
コメントが表示されずに順番前後しますが、たまに返します
執筆してる最中は返せない時もあるので、コメだけ残してアーカイブでサクッと確認するのもオススメです
体感で調子悪いなーって思っても、オーラリングちゃんは嘘つかないのすこ
♡どうもです!
戦闘描写書くの腰重いんだけど、百二十階層からはしばらく王道なので慣らしていきたい。あんまり期待値上げすぎるのもあれだけど、最近奇策に逃げがちなのでしっかり書きたい。今日で取っ掛かりを書いて明日楽に進めて更新したい
ちょっと恥ずかしいんで一回一人で書いてみて、勘違いだったらまた配信します
「……何で私が死ぬのが決定事項になってるのです?」
百階層に続く黒門の前で爛れ古龍戦の打ち合わせをしている中、ユニスは若干不服そうに呟く。
爛れ古龍によるPTメンバーのアンデッド化は、以前まで聖属性の防具を装備することである程度は防げていた。ただあれから三年も経った現在では爛れ古龍も細々とした強化を何度も受けているため、アンデッド化を完封しようとすると余計に厄介な行動を起こされてしまうように調整されていた。そのためさっさと一人アンデッド化させて倒してから蘇生した方がその後の展開が楽、という戦闘の流れが今では主流となっている。
一般的なPTであればアタッカーかタンクから一人アンデッドになってもらうことが定石であるが、今回はヒーラー2人であるため一人失ってもレイズには困らない。そのため作戦立案の努は生贄枠にユニスをちゃっかり入れていたものの、彼女はそれを見逃さなかった。
「確か帝都のダンジョンでもずっとヒーラーしてたんだよね?」
「そうなのです」
「それなら今は僕の方が進化ジョブに慣れてるし、基本アタッカーやりながら一人で負担の大きいハンナのサポートもできる。戦略的に考えればアンデッド化するのはユニスが妥当だと思ったんだけど」
「……別に私は構わないのですが、なんかムカつくのです。普通ならそういう役割は男が自ら率先して……まぁ、ツトムならそれも納得なのですが」
「理解が早くて助かる」
「でも一方的に決められるのも癪なのです。ここは公平にじゃんけんはどうなのです?」
そう言って挑戦的な顔でグーを差し出してくるユニスに、努は面倒くさそうな顔で両手を後ろに組んだ。
「何でじゃんけんなんだよ」
「確かにツトムの戦略も一理あるのですが、別に私だって帝都で遊んでたわけじゃないのです。アタッカーとタンクの動きもある程度は理解してるし、何よりツトムとはレベルが段違いなのです。私がアタッカーとハンナの補佐をすることも可能ではあるのですよ?」
「なるほど、一理あるね。でも今回の爛れ古龍戦は誰のために挑んでるのかを忘れるなよ」
「男ならそれぐらいは目を瞑るのです」
「そんなに女の特権振りかざしたいならもう少しお淑やかに振る舞ってくれない? まずはその拳を下ろせよ」
「いや、もうこれは勝負でしか決着はつかないのですよ。観念するのです」
そんな口論をしながらグーの姿勢を崩さないユニスと、自分の生命を運否天賦に賭けたくないのか教師のような佇まいのまま話し合いに持ち込んでいる努。いつまで経っても埒が明かないであろう二人を前に、クロアは黄土色の垂れ耳をペタンとさせながらそっと手を挙げる。
「別に私がアンデッド化しても大丈夫なんじゃないですかね……? 多分、エイミーさんとハンナなら容易く処理できるんじゃ……?」
「それでも別に問題はないけど、万が一崩れた時に取り返しがつかなくなる可能性が上がるからね。刻印解けば何とかなるだろうけど……」
「師匠、観念してお縄につくっす」
「んー、わたしもクロアちゃん殺すの嫌だけどなぁ」
「エイミーさんっ……!」
「ほら、ここまで明言してくれてるファンを切り刻むのは流石にね……。あと単純にクロアちゃん手強そうっていうのもあるかな。鈍器使いってあんまり戦闘経験がないから一発が怖いんだよね」
迷宮都市に犯罪クランが蔓延っていた時でも、流石にクロアほど大きな槌を持ち歩く者は皆無であった。それに命を懸けた殺し合いが仕様上可能である帝都でも、槌使いは一人二人見かけるくらいだった。
迷宮都市と違って帝都のダンジョンでは人殺しが不問とされているものの、探索者を狙うような者たちはあくまで物が目的である。そのため戦闘不能にまで追い込みはするが基本的に全滅までは追い込まない。全滅時のペナルティと天平にかけさせて物品を脅し取った方が、長期的には儲かるしそこまで探索者からのヘイトも買わないからだ。
それにそもそも身体目当てということも相まってか、損傷が激しくなってしまうような武器はほとんど使われない。そういった犯罪PTの中で最も階層更新していることで悪名高い、ヒーラーすら抜いて対人戦闘に振り切ったフルアタッカーPTの影響もあるだろう。
「じゃあ、やっぱりじゃんけんなのですね」
「そんなに僕の作戦配置が気に食わないなら、シルバービーストでPT募集すれば? 帝都の件は確かに感謝はしてるけど、勝手に足を突っ込んできたお前にそこまでする義理もない」
「いや……。そ、そんなに死にたくないのです?」
ちょっとしたノリなのにそんなガチで返さなくても、と言わんばかりの顔で小首を傾げているユニスに、努は価値観の違いを感じられずにはいられなかった。悪いけどこの試合だけはゴールキーパーやってくれよ、みたいなノリで死ぬポジションを任せられるなんて、努からすればたまったものではない。
「じゃあ、私でもいいのです……。別にそこまで貫き通したいことでもないのですし」
「そう、助かるよ。ありがとう」
「いやまぁ……いいのですけど」
そんな努の顔と雰囲気を見て本気で嫌がっていることを察したユニスの承諾に、彼は心の底から礼を言った。それに少しこそばゆそうな顔をしているユニスを横目に、先ほど地味に無視されていたハンナは爪先で地面を蹴って努の靴に砂をかけた。
「ハンナもいつもタンクやってくれてありがとう」
「もうアタッカーに転向しろとか言わないっすよね」
「時と場合によるけど、今は避けタンクとして励んでくれ」
「じゃあその時はじゃんけんっすね」
「そんなにじゃんけん好きなら二人でやれば?」
呆れ顔でそう言うとハンナは本当にユニスへじゃんけんを挑み始めたので、努は半笑いでそれを一瞥した後にエイミーとクロアにその後の作戦共有を進めていった。ちなみにじゃんけんの勝敗は一勝二敗でハンナの負けだった。
――▽▽――
「コンバットクライー」