試し書き程度に短めの、SSを書いていきます。
カシ荒
【雫】
カンカンっ、と鉄製の武器が揺れる音が近づいてくる。規則正しい足音とその金属の音からして、近づいている人物は大方予想が着いた。
「荒川。」
「カシキンさんっすね。どうしたんすか?」
ぽけーっと空を眺め雲行きを辿っていた荒川が座っていた木箱から立ち上がり、こちらを向き直した。
「あぁ。渡したい物があったんだ」
「なんすか?」
そう聞くとカシキンは黙って荒川へと近寄って、肩に手を置く。
「えっ、なんすか?」
「まぁ、少し待っていてくれ。」
カシキンの勢いに飲まれ、立ち上がったのにもう一度木箱に座り直した。
すると、にゅっとうしろから腕が回され、ドキリとする。
「ええっ、ほんと、なんすかいきなり」
「あと少しだ。」
すると首の後ろでなにやらもそもそと指先がうごめいている
「くすぐったいっす」
そういうと、パッと手が離され開放される。
「出来たぞ」
その声に反応して後ろを振り向き首に手を当てると、チャリ。っとなにかの感触があった。
みてみれば首になにかチェーンのようなものがかかっている。
チェーンの先に水色の雫をモチーフとした飾りがかけられており、キラキラと光に反射してかがやいている。
「顔が、浮かんだものでな、」
そういってふんわりと笑って見せるカシキンに
「そっすか」
とだけ返事をしてその場を立ち去ろうとする。
「ありがとうっす」
「いや、当方こそ、無理に押し付けてしまったなら申し訳ない。」
その声を聞いてくるりと振り向きふらりとどこかへ消えていく荒川。
こんなことも、できるんすね。
指先に触れた雫がチャリンと揺れて光った。